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Zarlink、人体埋め込み医療機器向け通信チップ開発

» 2005年06月01日 08時34分 公開
[ITmedia]

 カナダの半導体企業Zarlink Semiconductorは5月31日、人体に埋め込んだ医療機器と基地局との間で無線通信ができるトランシーバチップ「ZL70100」を発表した。

 ZL70100は超低電圧のトランシーバチップで、米連邦通信委員会(FCC)と欧州電気通信規格研究所(ETSI)が定めるMICS基準に完全準拠。伝送レートは距離2メートルで500Kbpsを実現している。これに対し、コイル間の磁気を利用した従来の人体埋め込み用通信システムでは、伝送距離は最大10センチ、速度は数10Kbpsが限度だったという。

 MICS技術を使えば患者が定期的に病院に行かなくても医師がリモートで健康状態をモニタできるようになるとZarlinkは解説。例えば超低電圧のRFトランシーバをペースメーカーに組み込めば、患者の健康状態と装置のパフォーマンスに関するデータを自宅の基地局にワイヤレスで送信でき、そこから電話やインターネット経由で医者に転送することが可能になる。

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