DVDの暗号クラッキングで知られるノルウェーのハッカーが、GoogleのVideo Viewerに目を付けた。
Video ViewerはオープンソースのVLC(VideoLAN Client)ソフトに手を加えたバージョンで、6月27日にリリースされた。再生できるのはGoogleのサーバでホスティングされたビデオのみだが、ヨン・ヨハンセン氏は28日に公開したBlogでこの制限を回避するパッチを公開した。
ヨハンセン氏が自社のオープンソースソフトに手を加えることをGoogleが許可したかどうかについて同社は口を閉ざしているが、Google広報のネイサン・タイラー氏は、このパッチのダウンロードは推奨しないと話している。「この修正版をダウンロードしないよう、ユーザーに強く勧告する。結果的にコンピュータセキュリティが脆弱になる可能性があり、Googleビデオへのアクセスに支障をきたすかもしれない」
「当社の再生ソフトは当社のサービスに対応した設計になっている。いったん修正されてしまったら、当社のサービスに対応できるかどうかは保証できない」。タイラー氏は電子メールでこう警告した。
「DVDヨン」ことヨハンセン氏は、Linuxユーザーが自分のPCでDVDを再生できるDVD暗号解除ソフトを開発してLinuxコミュニティーで名をはせた。このソフトはDVDに使われているコピー防止技術のCSSもクラッキング、同氏は2002年、ノルウェーの法律違反で摘発された。
しかしその1年後、ノルウェーの裁判所は、ヨハンセン氏(ソフト作成当時15歳)が自分のコードを使ってDVDの違法コピーを作成したり見た証拠はないと認定、同氏は最終的に無罪となっている。
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