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Microsoft、アドウェア企業Clariaの買収交渉――米紙報道

» 2005年07月01日 08時02分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Microsoftがアドウェア開発企業Clariaを買収する可能性について交渉中だと、米国の新聞各紙が6月30日報じた。しかし、この取引が一般にどのように受け止められるかの懸念が一因となって、買収は成立しない可能性もあると伝えられている。

 Clariaなどのアドウェア企業はユーザーのコンピュータにインストールしたソフトを使ってWeb利用習慣についての情報を収集、ユーザーの関心やオンラインでの行動に基づいたターゲット型のポップアップ広告にこれを利用している。

 Microsoftがアドウェアを買収すれば、MSN検索エンジンなどのWeb資産を中心とした広告のチャンスを拡大できる。

 この報道についてMicrosoftからのコメントは得られていない。

 Clariaはアドウェアの「Gator」で知られ、2003年にGator Corp.から社名を変更した。そのほかの製品としてWebブラウザツールバーの「DashBar」、パーソナライズされた天気情報サービス「Weatherscope」がある。このサービスは無料だが、ユーザーのインターネット利用に基づいた広告が表示される。

 New York Timesによれば、今年に入ってClariaからMicrosoftに接触、利用パターン追跡とターゲット広告に自社のBehaviorLinkサービスを利用するよう持ちかけた。

 Microsoft社内には、そのような利用情報を収集すれば、同社に対する反発を招きかねないとの不安があると、TimesおよびWall Street Journalは伝えている。

 MicrosoftとClariaでは2週間にわたって交渉を続けており、6月29日の時点で5億ドルという金額が取り沙汰されているという。

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