欧州委員会は7月7日、欧州連合(EU)域内で国境を越えた合法的なオンライン音楽サービスを普及させるため、音楽著作権ライセンスを改善する必要があるとの提言をまとめた。
同委員会はオンライン音楽サービスに関連した著作権管理構造について調査を実施。Web放送、ストリーミング、ダウンロード、オンデマンド、携帯電話向け音楽サービスなどについて分析した。
その結果、欧州横断的な著作権ライセンスが存在しないため、欧州を拠点とする新しいオンラインサービスの立ち上げが困難になっていると結論。こうしたサービスはすべて欧州全土での提供が可能なはずであり、そのためには著作権問題をクリアする必要があると指摘している。
米国ではオンラインコンテンツサービス収入がEUの10倍の規模に達しているのに対し、EUでは音楽著作権管理構造がアナログ環境を前提として開発されているため、音楽がオンラインコンテンツサービスの牽引役を果たす上で障壁になっていると報告書は分析。国境を越えて著作権を一元管理するための新しい構造が必要だと結論付けた。
それを最も効率的に達成できるモデルとして、著作権者が取立組織に権限を委託して、EU全域で著作権の管理に当たらせることを提言している。
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