秋葉原とつくばを45分でつなぐ、午後2時半発の快速列車に乗ってみた。中央2列がボックスシートになっている6両編成の「2000系」で、シートの通路側には収納式のテーブルが。B5のノートPCが1台がちょうど乗るサイズだ。
一部列車では、走行中の無線LAN接続実験も行われており、将来は全車両が無線LANに対応する予定。各駅にも無線LANサービスを提供する計画で、NTTドコモが同日から「Mzone」のサービスをTXの10駅で開始した。
全区間に長さ200メートル以上のロングレールを採用しているため、走行中の振動が少ない。騒音も小さく、隣のボックス席の会話もよく聞こえる。新幹線に乗っているような感覚だ。座席はやや固めで、ノートPCで作業するにはちょうどいい。揺れが少ないため、つり革や手すりなしでも立っていられる。
秋葉原から出て15分ほど。列車は地上に出て住宅街を走る。20分を過ぎたころには森林や田園風景が広がる。あのアキバからたった数十分で出くわすのどかな風景が、少し不思議だ。
TXは全20駅。秋葉原発の快速列車はつくばを含めて8駅に止まる。「次は、終点、つくばです」――その案内は、思った以上に早かった。45分は短い。開いたノートPCをあわてて片付ける。秋葉原から乗った乗客のほとんどが、つくばまで乗りっぱなしだった。
つくば駅に降りたのは午後3時15分。ホームには、ピカチュウの風船やおもちゃのライトセイバーを持った子ども達がたくさんいた。親子連れをあてこんで、地元のショッピングモールがポケモンやスターウォーズのフェアをしていたようだ。
つくば駅も地下にあり、エスカレーターを上って改札に出る。パスネットで改札を抜けようとしたら残額不足で止められた。秋葉原−つくば間は1150円。たった45分間の乗車に1000円以上かかることに一瞬とまどったが、高速で短時間だからこそ高くつくのだと思い直す。
つくば駅の自動券売機前には、秋葉原駅以上の長い列が。何度も折り返し、100メートルほど続いていたようだ。
エスカレーターを上がると大きなショッピングモールがすぐそこに見える。「祝 TX開業」と書かれたガラス張りの店内に、駅を出たほとんどの人が吸い込まれていった。
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