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IEの10周年に思う“もしも”(2/2 ページ)

» 2005年08月25日 16時30分 公開
[David Coursey,eWEEK]
eWEEK
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 世間で、JavaがOSに(どんなOSにも)載る「一度書けば、どこでも走る」環境だと言われていた頃を覚えているだろうか? JavaはWindowsよりも重要になると言う人もいた。Javaはユーザーが選んだどのOSでも「将来のアプリケーション」を走らせることになっていた。

 「グッバイ、Windows!」――Java支持者は、うれしそうな悪意を大いに含んだ声でそう言っていたものだ。

 だがその結果はお笑いぐさだ。確かにJavaは重要なプログラミング言語だが、Javaベースアプリケーションが誰かのデスクトップを乗っ取る危険は全くない。わたしが知る限り、誰にもそんなことはない。

 Webベースアプリケーションは、少なくとも全般的な認知度ではJavaに劣るが、将来はJavaよりもうまくいくかもしれない。確かにWebベースアプリケーションは3〜4年前に大々的に登場していたはずだったが、遅くても着実に前進し続けている。salesforce.comは、優れたWebベースアプリケーションを構築すれば、顧客が寄ってくるということを実証した。

 では、なぜブラウザの10年を大げさに取り上げるのか? 昔も今も欠陥はあるものの、World Wide Webとそれを表示するブラウザは印刷機の発明以来、世界的な情報の流れを改善する上で何よりも多くの功績を上げたからだ。ブラウザソフトのおかげで、Google、Amazon、ブログ、ポッドキャスト、オンラインライブラリ、Webベースアプリケーション、その他ワンクリックで利用できるサイトがあるのだ。

 IEがこれまで完全なポテンシャルを発揮してこなかったのは意外なことではない。今日においてもしかるべきレベルのセキュリティを備えていないことが不幸の理由だ。だが、欠けている点があるにもかかわらず、IEはわたしたちの世界を、おおむね良い方に変えてきた。

 Mosaic、Netscape Navigator、その他過去と現在のすべてのブラウザに感謝の意を示しつつ、「ハッピーバースデー、IE!」。これまでの10年はエキサイティングだった。10年後にわたしたちが今と同じ問題を抱えていないことを願うばかりだ。

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