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航空写真から家屋の変化を自動判別、3分の1に省力化

» 2005年10月14日 18時32分 公開
[ITmedia]

 NECとNECシステムテクノロジーはこのほど、新旧の航空写真から家屋の変化を自動判別できるソフト「固定資産異動判定システム」を開発し、販売を始めた。目視作業を自動化できる上、目視では難しい高さの変化も判別でき、従来の3分の1に省力化できるという。

 自治体が固定資産税の課税額を決める際、新築や増改築など家屋の異動を判定する必要があり、2枚の航空写真を担当者が目視で確認して判別している。

 新ソフトは、2枚の航空写真を内部でステレオ処理して立体化し、家屋の高さ情報を1メートル精度で取得する。新旧の航空写真から高さ情報の変化を調べ、家屋の異動を自動的に検出する仕組みだ。画像を精密に重ね合わせるため、写真上の家屋の傾きを補正する技術も搭載した。

 家屋の高さ情報を取得する場合、レーザープロファイラなどを使った航空測量が必要だが、新ソフトなら写真だけで異動を判定でき、作業を省力化できるとしている。

 価格は900万円から。東京都の家屋異動判定業務向けに測量業者が採用した。今後3年間で100ユーザーへの販売を目指す。

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