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携帯用液晶でもNTSC超の広色域 三洋エプソンが開発

» 2005年10月17日 16時08分 公開
[ITmedia]

 三洋エプソンイメージングデバイスは、NTSCを超える広色再現域を持つ携帯機器向け液晶パネルを開発、2006年初頭から量産を始めると発表した。PC用などではNTSC超の高品質ディスプレイが販売されているが、携帯電話では平均でNTSC比50%程度。「写真画質」の高品位パネルとして上位機種向けに販売する。

 開発したのはパネルは3製品。NTSC比108%以上の2.2インチ/240×320ピクセル(約185ppi)、同100%以上の2.8インチ/480×640ピクセル(約290ppi)の低温ポリシリコンTFTパネル2製品と、同108%以上の4.5インチ/480×640ピクセル(約180ppi)のアモルファスシリコンTFTパネル。

 セイコーエプソンがプリンタ開発で培った技術をもとに、液晶ディスプレイに応用した「Photo Fine Chromarich」を搭載した。カラーフィルターに、通常のRGB3色にシアンを追加した4色フィルターを搭載し、エメラルドグリーンやブルー系の微妙な色再現が可能になったという。

 ドライバICに色域拡大の演算アルゴリズムを内蔵しているため、本体側の追加メモリなどは不要。インタフェースなども従来品と互換性があり、入力データも従来のRGBデータがそのまま使えるという。

 新パネルなら、携帯向けショッピングサイトの商品画像なども美しく表示できる。高機能・上位機種向けに販売していくほか、高画質をいかせる新しいアプリケーションも開拓していく。

 新製品は「FPD International 2005」(10月19〜21日、パシフィコ横浜)に出展する。

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