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宇宙機用OS、名大とJAXAらが共同開発へ

» 2005年10月26日 16時38分 公開
[ITmedia]

 名古屋大学大学院情報科学研究科組込みリアルタイムシステム研究室(高田・冨山研究室)は、人工衛星などの宇宙機などに搭載可能な、信頼性の高いリアルタイムOS(RTOS)の開発を宇宙航空研究開発機構(JAXA)などと共同で開始する。

 高田広章教授がリーダーを務める「TOPPERSプロジェクト」のμITRON仕様RTOSをベースに、メモリ保護などの保護機能を追加したもので、「TOPPERS/HRP(High Reliable sysytem Profile)カーネル」と名付けた。TRON協会が開発したIIMPカーネルの開発成果も活用する。

 OS開発に加え、システム障害時に安全性を確保するための基盤となるソフト「Safety Kernel」も開発する。

 それぞれの実装は同研究室と、ソフト開発のもなみソフトウェアが分担し、本年度中に実装を完了する予定。

 高田教授は「TOPPERS/HRPカーネルは宇宙機だけでなく、高信頼性やメモリ保護機能を必要とする他の組込みシステム開発にも活用できる」と話している。

 開発計画の詳細は、JAXAが10月31日に開催するワークショップで発表する。

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