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初の「オープンソース遵守保険」提供

» 2005年11月01日 08時44分 公開
[IDG Japan]
IDG

 3組織が手を組んで、オープンソースソフトを社内や業務用に使っている世界の企業を対象としたオープンソースコンプライアンス保険を提供する。この種の保険は初めてだという。提供するのはリスク回避コンサルタント会社のOpen Source Risk Management(OSRM)、英ロンドンのLloyd'sの保険会社Kiln、Lloyd'sの仲介会社Miller Insurance Servicesの3社。

 OSRMのダニエル・エガーCEOによれば、この保険は「Open Source Compliance Insurance」と呼ばれ、当初最大で1000万ドルを保障する。この保険に加入した企業は、自社で利用あるいは販売しているソフトが特定のオープンソースライセンス合意に準拠していないと判明した場合、直接的な損害を被ったと認められれば賠償金を受け取れる。

 直接的な損害の定義として、非準拠のオープンソースソフトを含んだ製品に関して、例えば市場からの製品引き上げを強いられたり、コードの一部書き換えが必要になるといった、売り上げ上の損失が該当する。また、非準拠のオープンソースソフト発覚によって、差し迫った買収や合併に伴う会社の価値に悪影響が出た場合も、直接的な損害に当たる。

 実際の業務では、OSRMが5人のチームを組織して企業のソフトに関するオープンソースライセンス遵守の審査に当たる。この最初のリスク評価の料金は2万5000〜5万ドル。その後OSRMからKilnに審査結果を報告し、その会社のリスクプロファイルを確定後、保険証書が作成される。

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