NHKは、ブログやネットを活用した報道情報番組「つながるテレビ@ヒューマン」を1月14日から総合テレビで放送する。ブログで話題になったキーワードを取り上げるほか、現場からの中継に無線LANなどを利用し、フットワークをいかした番組づくりを目指す。
毎週土曜日の午後10時58分から1時間の生放送番組。1週間のニュースを伝えながら、話題の人の内面を描くドキュメンタリーや視聴者参加型企画も行う。人と人とのつながりをテーマに、「心にしみる報道番組」を目指す。
ブログを活用し、視聴者が本当に見たいニュースを取り上げられるよう努める。NHK初となる番組ブログで取材過程や企画会議の様子を公開し、トラックバックで視聴者の意見を吸い上げる。個人のブログも巡回し、ニュースの種を拾い上げる。
ブログで話題のキーワードも追いかける。各社のブログで一定時間内に新登場したキーワードを抽出するシステム「kizasi」からキーワードをいくつかピックアップし、視聴者に投票してもらってランキング形式で紹介する。
同社の森田智樹チーフプロデューサーは「これまでの番組制作は、過去の経験や勘に頼るところが大きかった。ブログを使って“発信する個人”とつながりたい」と話し、ブログから視聴者の本音を吸い上げたいと意気込む。
全国からの中継には、ネットを活用した新システム「@ヒューマン・つながるBOX」「@ヒューマン・バックパック」を作った。つながるBOXは、家庭用のDVカメラやWebカメラ、PC、XVD対応ハードウェアエンコーダーなどが入ったスーツケースで、ネット接続するだけで映像伝送できる。視聴者参加企画を行う際は、視聴者宅に送付して設置してもらう。
バックパックは、つながるBOXの無線ネットワーク対応版。キャスター自らがバックパックを背負い、カメラを持ってその人なりの視線で取材する。通信には公衆無線LANのほか、各社が実験運用中のWiMAXも活用する予定だ。
オープニング映像作成にも視聴者に参加してもらう。視聴者から送られてきた写真を、プロダクション・アイジーが制作したCGと融合。毎回異なる映像を放送する。
同番組の企画は、NHKの若手が現場から発案したという。メインキャスターの島津有理子さんは「公共放送として視聴者が本当に必要としている番組を作りたい。NHKを変えようという思いは強い」などと話した。
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