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» 2005年12月16日 14時23分 公開

インタビュー:ひろゆき氏が語る「電車男」「のまネコ」そして今、注目のネタ (2/3)

[新崎幸夫,ITmedia]

──電車男の成功を見て、コンテンツの作り手たちは「2ちゃんねるの力を利用すれば、ヒットを仕掛けられるぞ」と考えた。それが悪い方に作用した結果が、のまネコ騒動ではなかったでしょうか。

ひろゆき 「これ(2ちゃんねる)を上手くすればヒットするだろう」という考え方は全然合っていて、ただそのコンテンツのコントロールの仕方が分かっていなかった。それが残念だったなと。

──エイベックスによる“のまネコ”の商標登録は、2ちゃんねらーにとってはモナーを巧妙に改変し、私物化するという許せない行為に映りました。

 しかし法的に見て、のまネコが本当に著作権を侵害していたかという点では、異論もあったようです。もちろん、エイベックスの行動の評価は、また別の価値基準で話さなければなりませんが……。

ひろゆき のまネコは、著作権を侵害しています。議論のポイントは、2つあります。まず、アスキーアートとしてのモナーが「創作的著作物」(=思想または感情を創作的に表現したもの)と認められるかどうか。これは答えが出ないので、のまネコがFlashだけで展開していったなら、結構(問題なく)イケたと思います。

 しかし、モナーにはぬいぐるみもあります。それ自体に誰の著作権が発生しているかは分かりませんが、とにかく「モナーのぬいぐるみ」はいっぱい売っている。のまネコは初期の段階からグッズ展開も予告されていましたが、のまネコのぬいぐるみが登場した場合「モナーのぬいぐるみと同一のもの」という錯誤をユーザーに起こさせる可能性がある。これはグレーより黒に近いです。

 ぬいぐるみに著作権があることは分かっているから、のまネコのぬいぐるみは、著作権侵害です。

──いずれにせよ、最終的には法的な議論ではなく「ユーザーからの反発」、つまり世間的にほめられたことかどうかという基準でエイベックスはのまネコの商標を取り下げました。この結果は、どう見ますか。

ひろゆき まあ、誰かがケガしたとかはなかったんでよかったんじゃないですか。ただ、もうちょっときれいな“オチ”の付け方はあった気がしますが。どうせなら互いに手をつなげるよう譲歩して、オチを作ったほうがよかった。

 のまネコの存在を認める代わりに、エイベックスが収益の一部を寄付したとかであれば、全員は納得しないまでも何割かには認められたんじゃないでしょうか。

──寄付ですか。しかしあの流れでは、何をしようと許されそうになかった気もしますが……。

ひろゆき 過去に、タカラが(同じく2ちゃんねるのキャラクターである)ギコ猫を商標登録したことがあります(2002年6月3日の記事参照)。このとき、2ちゃんねらーからの猛反発をうけたタカラは、すぐさま社長の判断で商標を取り下げた(2002年6月3日の記事参照)。この対応を評価する2ちゃんねらーもいて、“美談”のようなものになっています。「最後のあれはよかったね」と言われる後始末をした方が、まだよかったのではないでしょうか。

──ともあれ、のまネコ騒動も一段落しました。最近では、ひろゆきさんは平井堅さんの楽曲「POP STAR」をもじった楽曲「VIP STAR」に注目しているようですが。

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