米大手電話会社AT&Tは3月5日、米地域電話会社BellSouthを買収すると発表した。
買収は株式交換で行われ、BellSouth株1株を1.325株のAT&T株と交換する。3月3日のAT&T株の終値を基に計算すると、買収額は約670億ドルとなる。
合併は両社の取締役会から承認を得ており、これから両社の株主と規制当局の承認を得て、約12カ月以内に完了する予定。
AT&Tの会長兼CEO(最高経営責任者)エドワード・E・ウィテイカーJr.氏が、合併後の新会社の会長兼CEOを務める。BellSouthの会長兼CEOのデュアン・アッカーマン氏は合併後の移行期間の間、BellSouth事業の会長兼CEOを務める。
AT&TとBellSouthは米携帯キャリアCingular Wirelessに出資しており、今回の合併によりCingularはAT&Tの完全子会社になる。
合併後の新会社は、AT&T、BellSouth、Cingularのネットワークを単一の固定・携帯IPネットワークに統合し、またマーケティングにおいては共通のAT&Tブランドに移行する。これによりネットワーク運用コストの削減や広告費削減などのシナジー効果が見込まれるという。
AT&Tは1984年に、米司法省との独禁法訴訟により長距離通話会社AT&Tと幾つかの地域電話会社に分割された。BellSouthはこの時スピンアウトされた地域電話会社の1つだ。
AT&Tは2005年、同じくこの時スピンアウトされた地域電話会社の1つSBC Communicationsに買収された(ただしAT&Tの社名は残された)。
Cingular Wirelessは、SBC CommunicationsとBellSouthが2000年に合弁で設立した企業で、2004年にAT&T傘下の携帯電話キャリアAT&T Wirelessを買収した。
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