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インターネットを流れるメールの8割は「迷惑メール」

» 2006年03月10日 15時22分 公開
[ITmedia]

 通信事業者らで構成される迷惑メール対策団体、Messaging Anti-Abuse Working Group(MAAWG)が3月8日に明らかにしたレポートによると、インターネットを流れるメールのうち約80%が、不要な電子メールによって占められているという。

 このレポート「MAAWG Email Metrics Program」は、MAAWGに参加しているISPやネットワークオペレーターが運営する1億2700万個のメールボックスから収集したデータに基づき、2005年第4四半期の迷惑メールの動向についてまとめたものだ。

 これによると、ユーザーのメールボックスに届く前に、リアルタイムブラックホールリスト(RBL)などを用いてISP側でブロックされたコネクション数は延べ613億4200万。また、メールサーバ側でアンチスパム製品などを用いてブロックされたり、「スパム」の目印が付けられた電子メールの数は延べ1425億通に上った。逆に、一連のフィルタを通過してユーザーの手元に届いたメールは延べで365億通だった。

 これらの数値を元にMAAWGは、2005年第4四半期の間、1つのメールボックス当たり約500のコネクションがブロックされ、1120通のメールがアンチスパム製品などでブロックされたとしている。

 また、ユーザーの手元にメールが1通届くとすると、その背後で約4通のメールがアンチスパム製品でブロックされるか、スパムに分類されることになる。つまり「ネットワーク上のトラフィックの80%が不要なものだ」(MAAWG)。仮に、RBLに基づき切断されたコネクション1つ当たり1通の迷惑メールが含まれていたとすると、その割合は85%に達するという。

 MAAWGでは今後四半期ごとに、同レポートのアップデートを行っていく計画だ。

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