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「GyaOとポータルで相乗効果を」――USENとライブドアが提携

» 2006年03月16日 22時13分 公開
[ITmedia]

 USENとライブドアは3月16日、業務提携すると正式に発表した。USENの「GyaO」などブロードバンドコンテンツとライブドアのポータルサイトの集客力を組み合わせ、それぞれの媒体価値を高めて収益アップにつなげる。

 都内で会見したライブドアの平松庚三社長は「最も望んだパートナーを得た」と笑顔。USENの宇野康秀社長は「GyaOとライブドアポータルはシナジー効果が高い」と期待を語った。

画像 宇野社長(左)と平松社長。「USENもライブドアも元気がある会社。企業文化が似ている」(平松社長)

 両社はまず、3月下旬に業務提携推進委員会を発足。4月下旬に提携内容の詳細を決める。宇野社長は、フジテレビからライブドアの発行済み株式の12.74%を取得し、堀江貴文被告に次ぐ第2位の株主となる(関連記事参照)

 平松社長によると、提携はライブドア側からUSENに申し入れた。複数あった提携候補からUSENを選んだのは「シナジーが期待でき、企業文化も似ていて相性が合う」からだと説明。自主再建を断念したのは「企業再生のスピードを重視したため」という。

 宇野社長は、両社の相乗効果について、「GyaOは800万ユーザーと1500の動画コンテンツを保有しており、ライブドアは月間5億ページビュー(PV)のポータルやブログ、コミュニティーサービスを保有している。重複分野も少なく、提携によって両サイトの利用者を増やせる」と期待を語る。

 モバイル分野でも連携する。USENは携帯電話向け動画配信「モバイルGyaO」を展開する予定。ライブドアの携帯サイトの集客力を活用。

 ファイナンス事業やソフトウェア事業でも連携する計画。USENが傘下におさめる予定の人材派遣会社・インテリジェンスのネット事業にライブドアを生かすことも検討する(関連記事参照)

 会見での一問一答は以下の通り。

――ライブドアがUSENの傘下に入る予定はあるか 

平松社長 今回は業務提携の話。業務提携推進委員会で話し合う中で、いろいろな広がりを構築していきたい。

――フジテレビとの関係をどう考えているか 

平松社長 奇妙な縁だったが、できればこの縁を大切にし、何らかの形で関係を構築したい。

――今後、ライブドアを相手取った訴訟が起きたらどう対応するか 

平松社長 慎重に誠実に対応する。

――宇野社長は、堀江前社長からライブドアの後見を頼まれたという報道があったが 

宇野社長 現経営陣との話し合いで決めた。堀江前社長は関係ない。

――堀江前社長がライブドアの筆頭株主にとどまっていることについてどう思うか 

宇野社長 堀江前社長は大株主だが、ライブドア側は経営からの断絶を図っており、一株主にすぎない。 

――堀江前社長から株式を買い取る意向は 

宇野社長 今のところ全くない。ライブドアの経営権を持っていないため資本政策に関してコメントする立場にはないが、将来、ライブドアの資本政策上、適正な株主構成が求められれば、何らかの動きがあるかもしれない。

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