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TDKのカートリッジレスBlu-ray、国内は4月19日発売

» 2006年04月12日 13時36分 公開
[ITmedia]

 TDKは4月12日、Blu-ray Disc(BD)としては初のカートリッジレスタイプのメディア2製品を4月19日に発売すると発表した。まず単層型(25Gバイト)を販売し、対応機器が登場する夏ごろにも2層型(50Gバイト)も発売する計画だ。

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 発売するのは、単層型(25Gバイト)のBD-R(追記型)とBD-RE(書き換え型)。それぞれ2倍速記録に対応する。価格はオープンで、実売予想価格はBD-Rが2000円前後、BD-REが2600円前後。

photo 下は2層50Gバイトタイプ

 2層記録対応機器は、富士通が同ドライブ搭載PCを6月下旬に発売する予定(関連記事参照)。TDKは、2層メディアの発売時期はこれらの機器が登場する6月から夏にかけてを想定している。

photo ハードコーティングの効果(TDKのニュースリリースより)

 新製品のポイントは、カートリッジレスBD専用に開発した「DURABIS2」(デュラビス2)コーティング。BDにデータを記録する穴(レーザースポット)はDVDの約5分の1と小さい。このため記録面の傷や汚れの影響が大きく、従来のBDはカートリッジに収めて記録面に指などが触れないようにしていた。

 新製品では、「超硬」ブランドのDVDメディアなどで定評がある独自のハードコーティング技術を導入。記録面の傷や指紋汚れなどへの耐性を高め、カートリッジなしでも安心して利用できるようになっているという。

 レンズの役割を果たす記録面のカバー層の形成には独自の高精度スピンコートを採用。ナノレベルで厚み精度をコントロールして平滑性を高めており、安定した記録・再生が可能になっているとしている。

 記録型CD・DVDの記録膜には一般的に有機材料が使われているが、新製品のBD-Rには無機材料(シリコンと銅合金の2層)を採用。光の影響を受けにくく、保存性に優れるという。BD-REには新開発の高感度相変化材料を使い、1万回の繰り返し記録にもエラーレートが低い安定した特性を実現しているという。

 新製品の広告は「PossiBlu」(ポッシブル)という言葉を使って国内外で展開する。「Possible」と「Blue」を合成した造語、BDの可能性を表現したという。

 生産は同社の千曲川テクノ工場(長野県佐久市)で行う。TDKは記録型CD・DVDの生産から撤退する予定だが、BDなど次世代ディスク事業は同工場で継続する(関連記事参照)

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