日本ビクターが発表した2006年3月期連結決算は、純損益が306億円の損失(前期は19億円の損失)となった。今期はHDD機器やHD映像分野などを重点的に攻める「オンリーワンニッチトップ」戦略を徹底して黒字転換を目指す。
売上高は8069億円(前期比4.0%減)、営業損益は69億円の損失(前期は104億円の利益)、経常損益は150億円の損失(同73億円の利益)。
国内では液晶テレビやHDDカメラ「Everio」などがヒットしたが、DVD関連や産業用機器の売り上げ減を補い切れず、海外もプロジェクションテレビなどの拡大がCRTやDVD関連、オーディオの落ち込みをカバーできなかった。
成長に向けて掲げる「オンリーワンニッチトップ」を実現するため、(1)「Everio」のようにHDDの特性をいかしたAV機器の開発と次世代光ディスク、(2)独自デバイス「D-ILA」や液晶のフルHDモデルを投入するなど、HD応用分野の強化と高音質化、(3)傘下のレコード会社を活用したネットワーク音楽分野──を重点的に推進する。開発プロセスの改革や、ネット販売への取り組み拡大といった新規販路開拓も進める。
今期の連結業績予想は、売上高が8300億円、経常利益は40億円、純利益は20億円。
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