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東京ゲームショウ、来年より「国際コンテンツカーニバル」に統合か

» 2006年07月24日 18時12分 公開
[今藤弘一,ITmedia]

 東京ゲームショウ東京国際映画祭東京国際アニメフェアを統合して開催するのは、二階俊博経産相が打ち出した「国際コンテンツカーニバル」の構想によるもの。映画からアニメ、コミック、ゲームといったイベントを総合的に集め、マルチコンテンツのフェア&マーケットとして開催し、海外へのコンテンツ発信力を強化するのが目的となる。経産省によると、分野を横断的に開催し、一本化することで海外での注目度も高まるとともに、クリエイターへの還元効果も向上するとのこと。統合されたイベントについては、2007年秋からの開催を予定している。

 ただし、開催までにクリアしなければならない問題は山積している。まず問題となるのが開催場所。今年の東京ゲームショウは幕張メッセの1〜8ホールをすべて使い切る規模となっているほか、2006年3月に開催された東京国際アニメフェアも、東京ビッグサイトの東1〜3ホールを使うなど、いずれも大規模の展示会となっている。このほか「秋はイベントが集中することもあり、大がかりな施設を用意するのは困難が伴う。10月近辺でスペースを確保できるように交渉中」(経産省担当者)とのこと。

 また開催時期だが、9月に開催される東京ゲームショウと、10月に開催される東京国際映画祭は開催時期が近いため、連携しての開催は比較的容易かもしれないが、3月に開催されている東京国際アニメフェアを同時期に移すのも難しい。これについては、東京国際アニメフェアの運営母体である東京都や、そのほかの業界団体との調整も必要、と経産省担当者。東京国際アニメフェアは4月の番組改編期に合わせて開催されているほか、東京ゲームショウも年末商戦にターゲットを合わせて9月に開催しているため、時期をずらすのは難しそうだ。このため経産省としては、関係業界の意向をくみつつ、開催時期を検討していくことになる。

 今後経産省が描く青写真としては、上記の3イベントのほか、TVコンテンツやキャラクター関連のショーも統合したものへと、国際コンテンツカーニバルが発展していくことにある。「これまでTVコンテンツについては、海外の展示会に出向かないとアピールできなかった。今年からテレビ番組製作者連盟(ATP)が開催しているイベントも東京国際映画祭に合わせて開催されることもあり、今後は国内のTVコンテンツを海外にアピールできる場も設けたい。これだけでなく、東京キャラクターショーキャラホビといったキャラクター関連のショーとも、うまく連携できればと考えている」(経産省担当者)。

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