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気分次第で変わる絵画、英米科学者が開発

» 2006年08月04日 14時52分 公開
[ITmedia]

 見る人の気分によって変化する電子絵画を、英バース大学と米ボストン大学の科学者が開発した。

 このシステムはWebカメラで撮影した映像と特別なソフトを使って、絵を見ている人の表情を分析する。口の位置や形、目の見開き具合、まゆの角度など8つの要素を認識して、感情の状態を判断する。

 それから見る人の気分の変化に合わせて、電子絵画の色合いやタッチを変化させる。

 例えば、絵を見ている人が怒っている時は暗い色合いと荒々しいタッチになり、楽しい表情に変わると明るい色合いに変化する。

 このシステムはリアルタイムで動作し、見る人の感情が変化すると、それに従って絵画も変わるとバース大学コンピュータサイエンス学部のジョン・コロモス博士は説明する。

 この“共感する絵画”に必要なのはデスクトップコンピュータとWebカメラだけだ。また絵画はCG画像をカンバスに描いた絵のように見せる高度なレンダリング技法で描かれたものだという。

 このプロジェクトは、CG業界で使う高度な描画ツールの開発を目指した研究の一環だと研究者らは述べている。

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