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BtoBに活路見出す「香り通信」 ラジオと連動も

» 2006年09月04日 21時04分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 エフエム東京(TOKYO FM)とNTTコミュニケーションズ(NTTコム)は、NTTコムの香り発生装置「アロマジュール」を使い、音楽に合った香りを配信するサービスを、ラジオ番組と連動して10月2日に始める。CD販売店やライブハウスなどにもアロマジュールを設置してもらう計画で、アロマジュールプラットフォームのBtoB展開に力を入れる。

画像 アロマジュール(中)

 アロマジュールは、PCと接続して使う香り発生装置。香りの調合レシピをダウンロードし、香料を装置にセットすると、調合して香りを発生させる。

 TOKYO FMで放送中の、20〜30代女性向け番組「Tapestry」(毎週月〜金曜日、午前8時30分〜)で楽曲を月1曲取り上げ、曲に合った香りをアーティストと一緒に調合してダウンロード配信する。

 楽曲再生中は、スタジオ内にも同じ香りを流す。リスナーには、アロマジュールや、専用の香料をプレゼント。アロマジュールを持っていないリスナー向けに、同じ香りをエアーフレッシュナーに詰めたものもプレゼントする。

 第1弾は、川嶋あいさんの11月発売の新曲「大切な約束」。10月18日に行うライブ会場にもアロマジュールを持ち込み、香りを披露する。CD販売店向けにも説明会を行い、CDと一緒にアロマジュールを置いてもらえないか交渉するという。

画像 「香りは気持を切り替えてくれる」と、Tapestryのパーソナリティ、栗原由佳さん

 アロマジュールの本体はネット販売しているが、一式で5万円弱と高価。売れ行きについてNTTコム次世代コミュニケーション担当の境野哲担当課長は、「非公開だが、何万、何十万という段階でないことは確か」と語る。

 同社はホテル映画館にもアロマジュールを提供している。今後の戦略として、「個人に販売するだけでなく、香りがマッチする施設に、プラットフォーム的に提供していきたい」(境野担当課長)とし、今年度後半にも、各施設向けに本格的な提案を始める計画だ。

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