松下電器産業は9月20日、Blu-ray Disc(BD)レコーダー2機種を11月15日に発売すると発表した。ハイビジョン録画に加え、業界で初めて再生ソフト規格「BD-Video」に対応。11月以降に発売されるBDソフトを視聴できる。レコーダーでは東芝のHD DVDが先行したが、松下は長時間録画や賛同企業の多さなどから「BDは極めて有利なポジションにいる」と自信をみせる。
2機種は、500GバイトHDD搭載の「DMR-BW200」と、200GバイトHDD搭載の「DMR-BR100」。同社レコーダー「DIGA」シリーズのハイエンドとなる「ブルーレイディーガ」として年末商戦に投入する。
それぞれBD-Videoに対応し、映画会社などから発売されるBDソフトの再生が可能。記録はBD-R(追記型)とBD-RE(書き換え型)とも1層(25Gバイト)と2層(50Gバイト)の各メディアが使用でき、2層では約6時間分の地上デジタル放送を録画可能だ。
価格はオープン。実売予想価格はBW200が30万円前後、BR200が24万円前後。それぞれ月産3000台を見込む。
同時に各種BDメディアも発売する。単品の実売予想価格は、BD-Rの1層メディアが1800円前後、2層メディアが4300円前後、BD-REの1層メディアが2500円前後、2層メディアが6000円前後。合計で月産10万枚の計画だ。
「『タイタニック』は195分。BDなら1枚で記録できる」──新製品の発表会でパナソニックマーケティング本部の平原重信副本部長は、映画作品の長さを例に使ってBDのメリットを強調してみせた。
同社によると、1990年以降にアカデミー作品賞を受賞した16作品のうち、150分を超える作品は44%にあたる7作品。BSデジタルハイビジョン(24Mbps)の場合、HD DVD(30Gバイト)の録画時間は約150分なのに対し、2層BD-R(50Gバイト)は約260分。「HD DVDは44%の作品をハイビジョン画質で録画できない。だがBDならすべて録画可能だ」
新製品では、ハイビジョン番組は基本的にはBDに残すというスタンス。HDD容量は上位機種でも500Gバイトと、最近のレコーダーとしては控えめだ。その分、実売予想価格は上位機で30万円前後と、1TバイトのHDDを搭載する東芝のHD DVDレコーダー「RD-A1」(39万8000円)より安価になっている。
BDメディアは1層BD-Rでも1800円前後と安さはないが、「普及して数が出れば値段は安くなっていく」(パナソニックAVCネットワーク社ネットワーク事業グループの杉田卓也ビデオビジネスユニット長)としている。
レコーダーは、録画文化が浸透している日本市場にまず投入。北米、欧州などではプレーヤーを10月に発売する計画だ。レコーダーの海外展開は、各国のハイビジョン放送の同行を見て判断していく考えだ。
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