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“デスクデバイド”が職場の問題に

» 2006年11月07日 14時50分 公開
[ITmedia]

 「helicopter view(全体を見渡す)」「thumbs down(ボツ)」――このような分かりにくい社内専門用語を、社員は問題に感じている。英Investors in Peopleが報告した。

 同社の依頼でYouGovが実施した調査によると、英国の会社員の54%は、先に挙げたような用語が職場で問題になっていると回答した。

 また会社員はこうした用語を使う同僚を低く評価しており、39%は「社内専門用語の使用は自信のなさの現れ」、18%は「こうした用語を使う人は信頼できない、あるいは何かを隠そうとしている」と答えた。

 もっと憂慮すべき問題として、社内専門用語が管理職と部下の間に壁を作っていることがこの調査で示唆されたとInvestors in Peopleは指摘している。こうした用語について、55%の上級管理職は無害だと思っているのに対し、社員の42%は役割や責任について誤解を生むと考えている。これは潜在的な「デスクデバイド」を示していると言える。

 社内専門用語はない方がいいと答えた会社員は60%に上っているが、39%はこうした用語の使用が増えていると答えている。また規模の大きな組織の社員ほど社内専門用語を経験する傾向があることや、地方自治体では平均よりもこうした用語の使用が多いことも示された。

 この調査結果について、Investors in Peopleの投資ディレクター、ニコラ・クラーク氏は「社内専門用語は時に便利だが、管理職はそれをいつ、どう使うかにもっと気をつける必要がある」と語る。

 「上司が率先して不要な用語を捨て、部下と明確なコミュニケーションを取ることに集中する必要がある」(同氏)

 Investors in Peopleはこのほかの社内専門用語として、「Blue-sky thinking(ブレインストーミング)」「Singing from the same hymn sheet(同じ意見を表明する)」「Think outside the box(新しく独創的な考え方をする)」「Get our ducks in a row(準備を完了する)」「Brain dump(仕様書)」などを挙げている。

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