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NEC元支配人の渡辺氏にシーモア・クレイ賞

» 2006年11月09日 18時12分 公開
[ITmedia]

 NECの元支配人で、現在は理化学研究所で次世代スーパーコンピュータの開発に取り組む渡辺貞氏が、IEEE(電気電子技術者学会)の「シーモア・クレイ賞」を受賞することがこのほど決まった。日本人としては初めて。11月15日に米国内で開かれる「Supercomputing2006」で授賞式が行われる。

 渡辺氏は62歳。東京大学大学院からNECに入社し、1983年に発売したNECの初代スーパーコンピュータ「SX-2」など、SXシリーズの主任設計者として開発に携わったほか、「地球シミュレータ」にも大きく貢献した。昨年12月にNECを退職し、今年8月から理研の次世代スーパーコンピュータ開発実施本部プロジェクトリーダーを務めている。

 シーモア・クレイ賞は、世界で初めてベクトル型スーパーコンピュータを開発したクレイを記念し、IEEEが1997年に制定した。渡辺氏は1998年にも、IEEEと米国計算機協会(ACM)による「エッカート・モークリ賞」を日本人として初めて受賞している。NECは「渡辺氏の高い技術力が評価されたとともに、当社のベクトル型スーパーコンピュータの技術が世界的に認められたこと意味する」とコメントしている。

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