米Symantecはスパム動向に関する月例報告書を公開した。今回は欧州、中東、アフリカ地域(EMEA)のスパムにスポットを当て、世界のスパムとEMEA地域のスパムには特筆すべき違いがあると解説している。
今回の報告書では、3月に世界で送信されたスパムに関する動向をまとめた。スパムを内容別に見ると、世界平均で最も多いのは医薬品や健康食品などを売り込む健康・医療スパムだが、EMEAでは金融やサービス関連のスパムが筆頭に立っている。
EMEA地域で金融商品やサービス関連のスパムが全スパムに占める割合は31%。一方世界では、この割合は20%にとどまっているという。
金銭を騙し取る狙いの詐欺メールもEMEAでは12%に上り、世界の6%に比べて2倍となった。
この地域のスパムはこれまで英語が主流だったが、英語以外の言語が浮上しているのも特徴だ。スパム対策製品による検出を免れる目的で、ロシア語やドイツ語のテキストを本文に挿入する手口が台頭してきたという。
Symantecによれば、これは過去に使われた「シェークスピア攻撃」にひねりを加えた手口。シェークスピア作品の一節を英語でメール本文に無作為に挿入していたこれまでの攻撃に対し、今度は英語でなく、ロシア語とドイツ語の引用文が使われるようになったという。
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