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求人メール、実は詐欺師の「運び屋」募集?

» 2007年04月29日 09時01分 公開
[ITmedia]

 「支払い代行者募集」「外国のエージェントを探しています」――英文で金銭の運び屋を募るこうしたスパムメールが増加しているが、この手のメールに返信してはならないとMcAfee Avert Labsがブログで注意を呼び掛けている。

 最近のインターネット上の脅威は金銭を得ることを第一の目的にしており、スパマーも例外ではない。彼らの多くは、ボットネットを用いて匿名/偽名でスパムを送信する。しかし、実際に金銭を手にする部分で足が付き、逮捕に至るケースがあるという。

 そこでスパマーが隠れ蓑に使うのが、インターネットを介して集める外国の「運び屋」だ。外貨でスパマーの代わりにスパムメールで販売された物品の代金を受け取ったり、ほかの疑わしい取引を行うことで、マネーロンダリングを行う。この結果、運び屋にリスクを負わせるとともに、詐欺師本人の追跡を困難にする。

 同社によるとこの手の「運び屋募集」のメールは、取引ごとに5〜10%の手数料を支払うという言葉で誘ってくる。実在しない企業の名前で送られてくるが、認証用のWebサイトを作成し、契約書風に細かな募集要項を作り込むなど、受け手を信用させるために多大な努力が払われている。

 しかし、こうした誘いに乗ってしまうと、詐欺師に荷担するだけでなく、自分自身をマネーロンダリングやその他の犯罪のリスクにさらすことになるとし、同社は注意を呼び掛けている。

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