ニフティは5月17日、自己紹介と、チェックしているブログの更新情報、「Twitter」に書き込むようなひとことコメントなどを1画面上に表示でき、他ユーザーに公開できる「アバウトミーβ」をオープンした。「自分をまとめて表現できるプロフィールサービス」として、複数のブログやフォトサービスなどを利用しているネット上級者を中心にユーザーを集める。利用は無料だが、@niftyIDかPLEASY IDが必要。
性別や年齢、趣味などプロフィール情報を書き込んで公開できる。趣味などはタグとして登録でき、同じタグを登録しているユーザーとリンクすることもできる。「好きな朝ご飯は?」「毎日欠かせない飲み物は?」などといった質問に答えてプロフィールを追加する機能も備えた。今の状況をひとことで更新するTwitterライクな機能も装備している。
RSSリーダー機能を備え、自分のブログやチェックしているブログ、FlickrなどRSS配信に対応した画像共有サイトの更新情報を確認できる。@niftyのサービスをワンクリックで登録し、更新情報を確認できる機能も備えた。当初はソーシャルブックマークサイト「ニフティクリップ」のみに対応するが、順次「ココログ」など他サービスにも対応させる。
ユーザー同士のメッセージ送受信やアクセス履歴確認機能(あしあと)、他ユーザーの更新情報通知機能など、mixiが実装しているSNS的な機能も備えた。「マイミクシィ」のようにユーザーのプロフィールをリンクさせる機能も備えているが、一方的に登録でき、相手の承認は不要だ。
ブログなどにプロフィールへのリンクバナーを張ることがでるブログパーツも配布する。ブログパーツは大中小の3サイズあり、中以上のサイズなら、クリックすればプロフィールや更新情報などをスクロール表示する。
Ajax(Asynchronous JavaScript + XML)をフル活用し、書き込みの多くが画面遷移なしで行える。開発にはRuby on Railsを利用した。同社のエンジニア数人とオープンソースプログラマーの増井雄一郎さんが協力し、約2カ月半で完成させた。増井さんは、北海道からチャットで開発に参加したという。
掲載当初「増井俊之さん」としていましたが、「増井雄一郎さん」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。
夏ごろには携帯にも対応するほか、APIも公開する予定だ。
「mixiやブログなど、Web2.0的サービスを始める際はいちいちプロフィールを入力しなくてはならない。アバウトミーは、今あるサービスを1つのプロフィールで包括できる独立的・横断的なサービス」と同社サービスビジネス本部副本部長の監物岳夫氏は説明する。
独立したプロフィールページを作成できるサービスには、ソネットエンタテインメントの「BlogCruiser」(関連記事参照)やエキサイトの「エキサイトネームカード」(関連記事参照)など他社も昨年から参入しているが、盛り上がりは見えない。
監物氏は同社サービスの特徴として、楽しさやオープン性を挙げる。「質問に答えてプロフィールを作り込む機能や、アクセス履歴を確認できる楽しさがある。サイト名にも『ニフティ』と付けず、自社だけでなく、他社サービスも取り込める作りにした」。オープン化することで他社サービスのユーザーも取り込み、ユーザーベースを拡大する狙いもある。
ビジネスモデルとしては、バナー広告など広告のほか、コミュニティーを活用した企業向けサービスなどを検討している。「Web1.0はストックビジネス中心のモデルで、先が見えており、Web2.0的なサービスに簡単にやられてしまうこともある。ビジネスをWeb2.0型にシフトしていきたい」
ブログ上級者をターゲットに、早期に数十万ユーザーの取り込みを狙う。近くココログと連携させてユーザーベースを拡大する計画。「(女子中高生に人気の)『前略プロフィール』には900万のプロフィールがあり、数百万ユーザーが使っていると言われる。プロフィールサービスは数がものを言うから大きな目標を掲げたい。年度末までにココログのページビュー(PV)の半分・月間1億PVを稼ぎたい」(監物氏)
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