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時代劇の「太秦」をネット時代の映像発信基地に 東映とコロムビアが共同製作

» 2007年05月25日 17時52分 公開
[ITmedia]

 東映とコロムビアミュージックエンタテインメントはこのほど、数々の時代劇の舞台となった東映京都撮影所(京都市太秦)を、ネット時代のコンテンツとして活用するプロジェクトを発足させ、第1弾のネット配信を6月中旬から始める。

 テレビ枠の縮小が続くなど、時代劇には逆風も吹いている中、プロジェクトではコロムビアが持つデジタル技術の導入や、若手監督の起用などで新しい時代劇作りに取り組み、伝統の太秦を「新たな映像文化の発信基地」にしていくのが狙いだ。

 第1弾となる「メタル侍」を6月中旬からネット配信する予定。平均5分の1ロール×4〜5ロールで1話となるショートムービーで、既に3話まで完成した。脚本・監督は東映の社内公募で選ばれた兼崎涼介さん。主人公の浪人「松平出洲之進」が実はヘビーメタラーという設定で、ポップカルチャーと時代劇を融合。斬新だがどこか懐かしい作品になっているという。

 年間8〜10本程度の製作を計画しており、同作品のほかに数本の企画が進行中という。

 作品製作に当たり、コロムビアが開発した動画管理システムを導入。カットごとの画像に、脚本内容から作ったメタデータを付加して同時検索できるようにしたのが特徴。PCや携帯電話など、異なるプラットフォーム向けのコンテンツ制作を柔軟に行える上、ユーザー参加型の映像編集企画などにも応用できるとしている。

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