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がんの子供たちを支援する無料PCゲーム

» 2007年05月31日 09時57分 公開
[ITmedia]

 米医療保険会社CIGNA HealthCareは非営利団体HopeLabと提携、がんに苦しむ子供たちや若者向けに、PCゲームソフト「Re-Mission」を無料で提供すると発表した。

 Re-MissionはHopeLabが、ゲームソフト開発者やアニメーター、がん専門家、細胞生物学者、精神分析医、そしてがんと戦う若者たちの協力を得て開発したゲームソフト。プレイヤーは「Roxxi」という名前のナノロボットを操って、がん細胞を破壊したり、バクテリア感染と戦ったり、がん治療に伴う副作用を管理しつつ、がん患者の体内を進んでいく。

 HopeLabはゲーム開発の過程で、米国、カナダ、オーストラリアの34医療施設で治療中の、13歳から29歳のがん患者375人を2つのグループに分け、一方のグループにRe-Missionをプレイしてもらった。その結果、ゲームをした患者は生活が充実し、達成感が生まれ、がんに関する知識が高まるという結果が出た(2006年3月の報告)。さらに、Re-Missionをプレイしたがん患者は、化学療法後も高い血中濃度を維持し、抗生物質効果がゲームをしなかった患者グループよりも高かったという。

 CIGNAは同社の保険加入メンバーに、CDまたはDVD形式でゲームを無料配布する。加入メンバー以外でも要望があれば、無料で提供する。

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