米Sun Microsystemsの社長兼CEO、ジョナサン・シュワルツ氏は、同社のZFSファイルシステムがAppleの次期Mac OS X「Leopard」のファイルシステムになると企業イベントで明らかにした。
同氏によると、Appleはこれを6月11〜15日にサンフランシスコで開催のWorldwide Developers Conference(WWDC)で発表する。
Daring Fireballのジョン・グラバー氏など一部のMac観測筋は、シュワルツ氏は、ZFSがLeopardのファイルシステムオプションになると言おうとして、言い間違ったのだと示唆している。
オンラインでは数カ月前から、ZFSでディスクをフォーマットするオプションが表示されたLeopardβ版のスクリーンショットが出回っている。
しかし、SunのSolarisマーケティング担当副社長マーク・ハミルトン氏は自身のブログに、「ジョナサン(シュワルツ氏)は、Appleが今週、OpenSolarisのZFSがAppleの新しいデフォルトファイルシステムになることを発表すると言った」と記している。
ZFSには潜在的なメリットが多数ある。ディスクの潜在的なエラーを防止し、修正する「ディスクスクラビング」、より高効率のI/Oエンジン、圧縮されたファイルシステムを読み込み、書き出しする機能、バックアップとリストアを迅速に容易にできる無制限の「スナップショット」と「クローン」などだ。
しかし、新しいファイルシステムの実装は難しい。現在のMac OS Xの標準ファイルシステムはJournaled HFS+だ。これはAppleが1985年にリリースしたHierarchical File System(HFS)に起源を持つ。
現在、ほかのファイルシステムでフォーマットされたデータがいっぱいのディスクからZFSへの移行パスはない。Appleは既存版Mac OS XからLeopardにアップグレードするユーザーのために、シンプルで信頼性のある変換ツールを用意しなければならない。
とは言えAppleはこれまでも、一般的に使われている以上の選択肢をサポートしてきた。
既存版Mac OS XはUNIXファイルシステム(UFS)フォーマットでのディスクフォーマットをサポートしている。だがAppleの文書には、このディスクをスタートアップボリュームとして使うことは「可能」だが、推奨しないと記されている。
Appleにコメントを求めたが、6月6日の時点では回答はなかった。
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