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PCを子ども用に変える「鍵」 バンダイとバッファローが共同開発

» 2007年09月03日 17時27分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 バンダイとバッファローは、PCのUSBポートに挿入するだけで子ども専用アカウントにログオンでき、有害サイトにアクセスできなくしたり、PC利用時間を制限したりできる鍵のような形のUSBデバイス「パソコンキッズキー」を9月14日に発売する。


画像 キッズキー くまのプーさんバージョン
画像 「ミッキーマウスバージョン」と「くまのプーさんバージョン」

 USBポートに差すとインストールプログラムが自動起動して新しいユーザーアカウントを作成。専用ブラウザやソフトなどを自動インストールする。インストール後は、PC起動中にUSBポートにキッズキーを差し込むだけで専用アカウントに自動ログイン。キーを抜くと自動でログアウトする。

 デフォルト画面では、専用ブラウザで「Yahoo!きっず」を利用できる「しらべる」、「Yahoo!きっず ゲーム」にアクセスする「あそぶ」、ファイルを保存する「マイドキュメント」、親子でメッセージをやりとりする「メッセージ」、おすすめの子ども向けサイトにアクセスする「ファンリンク」(不定期更新)を利用できる。

画像 デスクトップ

 親のアカウントから設定変更でき、Yahoo!きっず以外にもアクセスできるようにしたり、メールソフトなど任意のソフトの利用を許可することも可能。子どもがアクセスしたURL履歴を確認したり、1日当たりのPC使用時間を制限したり――といったこともできる。未就学児童用に、マウスクリックだけで遊べる「おもちゃばこ」という機能も備えた。

 起動時やデスクトップにミッキーが登場する「ミッキーマウスバージョン」と、くまのプーさんが登場する「くまのプーさんバージョン」の2種類。オープン価格で、実売予想価格はそれぞれ3480円。小学校1〜4年生の子どもを持つ親がターゲットで、全国の家電量販店やネット通販で販売する。来年3月末までに20万個の販売を目指す。

「フィルタリングは難しい」と感じる親にも

 PCを利用する子どもが増える中、有害サイトやPCの使いすぎを不安に思っている保護者は多い。バンダイが今年1月、全国の小学1〜4年生の保護者824人を対象にネットで行った調査によると、子どもが家庭内でネットを利用していると答えた親が72%。ネットの利用時間やアクセス先について「制限が必要だが未対応」と答えた親は51%いた。必要と思う対策の1位は「有害サイトへのアクセスブロック」(90.4%)、2位は「ネットを使う時間の制限」(62.4%)だった。

 対策が必要と分かっていても、子ども用のアカウント作成やフィルタリングソフトの設定などにはある程度知識が必要。新製品はPCが苦手な母親などが知識不要で利用できるよう、USBメモリを挿すだけで、アカウント作成からフィルタリング設定まで手軽にできるようにした。

 子ども向けのPC関連商品やネットサービスの可能性を探っていたバンダイと、ユーザー層をファミリーに拡大したいバッファローの思惑が一致して開発が進んだ。両社は今後も、USB機器を中心に、PC周辺機器の共同開発を進めていく計画だ。

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