インターネット総合研究所(IRI)はこのほど、1月に民事再生法の適用を申請したアイ・エックス・アイ(IXI)の株式取得をめぐって損害をこうむったとし、同社にIXI株を売却したシーエーシー(CAC)などに対して、損害賠償約143億8000万円を求める訴訟を東京地裁に起こした。
IRIは2005年8月、CACが実施したTOB(株式公開買付)に応募するなどし、IXI株を約116億円で取得して子会社化した。だがIXIで架空取引の疑いなどが発覚。IXIは今年1月、民事再生法の適用を大阪地裁に申請し、経営破たんした。
IRIは「IXIの売上高の大半は、不正な循環取引で架空に計上されたもの。株式取得時点でIXIは実質的に無価値だった」と主張。TOB後にIXIに出資した約27億円と合わせ、約143億8000円の損害賠償を、CACと、IXIを監査していた新日本監査法人などに対して請求している。
CACは「株式譲渡は適正なプロセスを経たもので、賠償金を支払う義務はないと確信している。法廷で適切に対応していく」とコメントしている。
IRIはIXIの不正取引にからみ、今年6月に東証マザーズ上場廃止に。現在はオリックスの子会社となっている。
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