米AOLは10月31日、ユーザーが行動分析型ターゲット広告をブロック(オプトアウト)するためのプロセスを大幅に改善したと発表した。同社が今年買収したTACODAの技術を活用したものだという。
従来のプロセスでは、専用cookieを使ってターゲット広告をブロックするため、ユーザーがPC上のcookieを削除すると、広告ブロックの設定が失われる恐れがあった。TACODAの技術では、Webキャッシュを使って広告ブロックの設定を保存するため、cookieを削除しても設定が維持できる。AOLはこの技術を、顧客のプライバシー保護を目的とする場合に限り、他社に無償でライセンス供与することも検討中だという。
AOLでは併せて、行動分析型ターゲット広告への理解を深めるためのユーザー向けプログラムも発表。ターゲット広告に関する情報や、対処するための選択肢などを知らせるバナー広告を、AOL傘下の広告ネットワークを通じて配信する。合計7000サイト以上を対象に、年末にかけて何百万ものバナー広告を展開する計画で、米国のオンライン人口の91%以上にリーチできるとしている。
AOLでは、同プログラムの目的を、「目に見える形で消費者とコミュニケーションをとり、取り得る選択肢に関する情報をより多く提供することで、ターゲット広告に対するより大きな信頼を生み出すこと」と説明。米連邦取引委員会(FTC)が11月1日から開催する、行動分析型ターゲット広告をテーマにしたタウンホールミーティングにも代表を送り、説明を行う予定だという。
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