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Vista SP1 RCの「リフレッシュ版」リリース

» 2008年01月11日 17時48分 公開
[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK

 Windows Vista Service Pack(SP)1の中核テスター1万5000人に、SP1の最新のプレリリースビルド「Windows Vista SP1 RC Refresh」が配布された。

 これらテスターには、企業顧客、コンシューマー、ソフトベンダー、ハードベンダーなどが含まれるとMicrosoftは1月9日の発表文で述べている。

 この「Refresh」版はダウンロード公開されていないし、MSDNとTechNetの会員にも一般にも配布されない。

 Microsoftは今四半期中のVista SP1のRTM(製造工程向けリリース)に向けて予定通り進んでいるが、「最終リリース日は品質次第なので、今後もβプログラムに参加している顧客とパートナーのフィードバックを見てリリース日を決める」としている。

 Refresh版は、MicrosoftがSP1リリース候補(RC)を1万5000人の中核テスターとMSDNおよびTechNet会員、一般向けに配布してから1カ月あまりで登場した。

 「今のテスターの分布がうまく多様なユーザーとパートナーに広がっていることに満足している。だがさまざまなユーザー層、ハード、ソフトの驚くほど多様な利用状況を考えると、もっと幅広くリリースして、ユーザーにSP1をテストする機会を提供し、まだテストを実施していないパートナーが自社のソフトやハードをSP1でテストする機会を持てるようにしたかった」とWindowsクライアント部門の上級プロダクトマネジャー、デビッド・ジプキン氏はこのときeWEEKに語っていた。

 このRCに対するテスターからのフィードバックが、将来のテストの方向性を決めると同氏は話していた。

 SP1 RCのリリースはIT管理者から歓迎された。彼らの多くは既にRCを導入しているか、近いうちに導入する計画だ。

 Englewood Hospital and Medical CenterはSP1 RCをダウンロードしてテスト機で実行し、社内アプリケーションが動作するか、同社が発見した問題がSP1で解決されているかを確認していると、事業財務システムマネジャー、ゲリー・ウィルヘルム氏は先日eWEEKに語った。

 「われわれはSP1を数台のノートPCにインストールして、Aventail VPN、Citrix、シングルサインオンソリューションをテストしている。Microsoftがリリースしたホットフィックスを個々に適用するよりも、SP1を待つことにした」(同氏)

 米国27都市で大学、中等後教育機関向けに住宅プログラムを提供するCollegiate Housing Services(CHS)は、SP1 RCをテスト環境だけではなく、本番環境のマシンにも導入し、同社の環境でどのように動作するかを調べている。

 CHSには現在、Vistaを走らせているマシンが約78台あり、熱心にSP1導入を進めている。同社はSP1を、安定性と性能の改善、バッテリー駆動時間の向上、スリープとハイバネーションの安定性向上を盛り込んだ重要なものと考えている。全体的なネットワーク性能の改善も重要だと、同社のITディレクター、スメース・エバンズ氏は先にeWEEKに語った。

 「業界には、Microsoft製品は最初の、あるいは2つ目のSPがリリースされるまで使えないという考え方がある」と同氏は言う。「だが今回は、MicrosoftはVistaとOffice 2007の両方で、SPのリリースサイクル前にバグ修正や機能アップデートを定期的にリリースしていた。それにこれまでテストしたところでは、SPは非常に品質が高いようだ」

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