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哲学書で尻、ふけます トイレットペーパーにあんなものまで東京インターナショナル・ギフト・ショー春2008

» 2008年02月05日 21時17分 公開
[宮本真希,ITmedia]
画像 文字やイラストをプリントしたトイレットペーパー

 文字やイラストをプリントしたトイレットペーパーや、日本一周の旅を“体験”できる万歩計など、そのままだと味気ない日用品にちょっとした楽しさを加えてくれるアイテムを、2月5日に開幕した「第65回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2008」(東京ビッグサイト、2月8日まで)で見つけた。

哲学書もトレットペーパーに

画像 露木祐一郎営業部長

 「当初は『こんなものでケツがふけるか』と言う人もいたが」――ギフトショーに2001年から参加しているというトイレットペーパー製造のツユキ紙工。文字やイラスト、写真などを2色印刷したペーパーを製造・販売している。

 「トイレットペーパーは真っ白で面白くない。キャラクターをプリントすれば、子どものトイレトレーニングも楽しめる」(同社の露木祐一郎営業部長)と、「たれぱんだ」「こげぱん」などキャラクターを印刷したペーパーを製造・販売してきたほか、2001年からは、企業や個人からオリジナルデザインのペーパーを受注するサービスも始めた。

 「当初は『こんなものでケツがふけるか』と言う人もいた」と露木営業部長は話すが、注文は徐々に増え始め、昨年は過去最高の100件ほど受注。音楽アーティストや企業が販促グッズとして使ったり、結婚式の引き出物としても利用されているという。価格は、5000個なら1個当たり92円、1個だけなら1万2500円。最長70センチの模様を連続して印刷できる。

画像 NTTドコモの携帯電話の販促トイレットペーパー

 松下電器産業やNTTドコモから受注したこともある。松下はアナログ放送終了を告知しつつ「VIERA」を宣伝するもの、NTTドコモは「703i」など新端末を宣伝するペーパーだった。「NTTドコモなど大手企業から注文が来るようになってからは、ギフトショーのお客さんの反応も少しずつ変わってきた」

 これまでに製作したペーパーの中で最も露木さんの印象に残っているのは、哲学書を印刷したものだ。白く柔らかい紙に「内に入ることは、カタツムリにとってなにか特別な価値がある/群生した大地を愛し、カタツムリはぴったりと大地に身を沿わせて前進する」――など、細かい字でびっしりと書かれている。


画像 哲学書のトイレットペーパー

 「建築する身体――人間を超えていくために」(荒川修作、マドリン・ギンズ著)から抜粋した約3000字を印刷した。「トイレットペーパーなら大人から子どもまで手に取る。哲学書を読むきっかけになれば」という著者の思いから生まれたこのペーパーは06年に350円で発売し、1万個以上を売り上げた。

 露木さんは今後、企業の広告を印刷したトイレットペーパーを製作し、真っ白のペーパーよりも安価に販売したいという。「汚いものを拭くので、企業の反応は賛否両論かもしれないが、じっくり取り組んでいきたい。『白いトイレットペーパーを高いお金を出して買うなんてあり得ない』となれば面白い」(露木部長)

万歩計で日本一周をバーチャル体験

画像 サイズは42(幅)×78(高さ)×14(奥行き)ミリ

 「万歩計はつまらなくて着けるのをやめてしまう人が多いから」――玩具メーカー・ユーメイトのブースでは、日本一周の旅をバーチャル体験できる万歩計「日本一周歩数計の旅」(3月31日発売予定)を展示している。

 日本沿岸の1258カ所の地名などを収録した。日時や歩幅、出発点の地名を登録すると、歩行距離や歩数をカウントし、歩いた距離に応じて「千葉 らっかせい」など到達地点の地名や名産品、日本地図を表示する。

 日本1周の総距離は1万8880キロ。歩幅50センチで1日1万歩歩いても、日本1周するのに7年かかる。価格は3360円。発売から1年間の販売目標は20万個。

 「ウォーキングは人気があるが、万歩計はつまらなくてつけるのをやめてしまう人が多い。日本一周歩数計の旅を使って、楽しみながらウォーキングしてほしい」(説明員)


画像 横浜マテリアルの「3Dラブリーフォト」。クリスタルガラスにレーザーで小さな傷をつけ、ガラスの中心に写真をプリントする
画像 横から見た姿を写真から想像し、ガラスの中に浮かび上がらせる。10(幅)×6(高さ)×2(奥行き)センチのガラスの加工で価格は5000円

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