リリー・フランキーさんのイラストを背景に設定したり、鉄腕アトムの時計を表示したり――グーグルは3月13日、9組のアーティストがデザインした画像やガジェットを使って、ユーザーポータル「iGoogle」をカスタマイズできる「アーティストiGoogle」を始めた。日本で先行スタートし、今後海外でも始める。
「My Yahoo!」などと比べると、マイポータルとしての存在感が薄いiGoogle。有名アーティストのデザインと知名度を借り、これまでGoogleとなじみのなかった層にアピールする狙いだ。六本木ヒルズなどで体験イベントも実施し、ネットの“外”でもアピールしていく。
iGoogleは、Googleが提供するさまざまなツールを組み合わせてオリジナルのマイページを作れる機能。Googleの検索窓のほか、ニュースや天気、Gmailの受信トレイへのリンクやYouTube動画のサムネイル画像、カレンダーや時計などから選べる。
メニューに、アーティストがデザインしたイラストやガジェットを追加した。イラストレーターのリリー・フランキーさん、建築家の隈研吾さん、ファッションブランド「A BATHING APE」プロデューサーのNIGOさんなどが参加したほか、手塚治虫さんの漫画キャラクター・鉄腕アトムが描かれた背景画像や時計、「ジャングル大帝」レオのカレンダーもある。
フランキーさんは「毎日見ても飽きない」をテーマに、東京タワーと桜の木が描かれた背景画像や、犬のイラスト付きのデジタル時計を公開。隈さんは、自身が設計した「那珂川町馬頭広重美術館」の写真を紹介するガジェットなどを公開した。
アーティストiGoogleの体験イベントも行う。「京都・東山花灯路 2008」(京都市、3月14〜23日)ではアーティストのデザインをモチーフにした灯ろうを展示。東京・六本木ヒルズでは、iGoogleの体験コーナーを備えた「iGoogle ArtCafe」(4月12〜24日)をオープンする。iGoogleをモチーフにしたオリジナルメニューが楽しめるという。
同社の村上憲郎社長は「Googleは当初、ITリテラシーの高いユーザーが多かったが、徐々にいろいろな方に使ってもらえるようになった。アーティストに協力してもらって、Googleの世界を広げていきたい」と話した。
同社の岩村水樹マーケティング本部長は「iGoogleは、便利で使いやすく、楽しいという3つの方向性で進化してきた。今回のテーマは“Internet Meets Art”。ユーザーとアーティストを結びつけ、ユーザーがよりネットを楽しむきっかけになれば」と述べた。
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