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「お母さーん」「マルコ!」――カラオケで誰でも声優気分

» 2008年03月28日 14時38分 公開
[岡田有花,ITmedia]
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 「行っちゃイヤだ! お母さーん!」「勇気を出すのよ、マルコ。母さんは必ず、戻ってくるから」――「東京国際アニメフェア2008」(3月30日まで、東京ビッグサイト)のバンダイナムコゲームスのブースで、こんな声が響いていた。

 人気アニメのアフレコを楽しめるカラオケ店用サービス「アフレコ!」の体験コーナー。「母をたずねて三千里」「機動戦士ガンダム〜めぐりあい宇宙〜」「機動戦士ガンダムSEED」など新旧の人気アニメの名シーンを、自分の声で吹き替えて楽しめる。

 プレイは2人1組だが、1人2役を演じることも可能。メニューから演じたいアニメとシーンを選ぶと、お手本のシーンと音声を字幕付きで再生。次に同じシーンの映像が、字幕付き・音声なしで流れる。1シーンは1〜2分程度。

画像 「トップをねらえ!」などなつかしの名作も

 プレイヤーはお手本を思い出し、映像を見ながらマイクに向かって字幕を読み上げ、「自分の声で作ったアニメの名シーン」を作成する。最後に映像と自分の声が組み合わされて再生され、声の大きさやタイミングなどで採点する。

 思い切って演じてもらえるよう、マイクでせりふを吹き込んでいる間は音声がスピーカーから出ず、周囲に響かない仕様にした。完成したシーンの再生時は、大音量の声がスピーカーから再生される。

 エクシングのカラオケ「JOYSOUND」専用で、カラオケ店のディスプレイとマイクでプレイする。歌の合間に手軽に楽しんでもらうサービスとして、夏ごろに開始する予定だ。

アーケードだと「恥ずかしい」からカラオケに

 「“なりきりゲーム”を手軽に楽しめるようにしたかった」(説明員)――開発を始めたのは10年ほど前。「あのシーンのあのせりふ、良かったよね」とみんなで盛り上がれるようなゲームを目指した。

画像 この筐体はアニメフェアでの展示用に作ったもの。実サービスは、カラオケ店舗内のディスプレイとマイクを利用して展開する

 当初はゲームセンター向けのアフレコゲームとして開発し、システムも完成していたが、日の目を見なかった。「ゲームセンターで周りに声が聞こえると恥ずかしい」「周囲の騒音が大きくて声が聞こえない」という課題がクリアできなかったためだ。

 カラオケなら仲間内以外には声が聞こえず、その場の雰囲気で盛り上がることができるし、大人同士ならお酒も入る。「カラオケはアドリブでも盛り上がる。アドリブで違うせりふを入れて楽しんで欲しい」(説明員)

 アニメファンだけでなく、大人から子どもまで楽しんでほしいと、旧作から新作までさまざまなアニメを取り入れる予定。コンテンツ提供は他社にも声をかけ、「未来少年コナン」など、同社グループ以外のアニメ作品も収録している。

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