「ウィルコムが目指すのはガラパゴスケータイではない」──ウィルコムは5月26日、新スマートフォン「WILLCOM 03」や、次世代PHSのブランド名「WILLCOM CORE」などを発表した。喜久川政樹社長は都内で開いた発表会で、スクリーンに映したガラパゴス島の写真をバックに、国内の携帯電話事業者とは一線を画していく姿勢を明確に示した。
ヒットしたストレート型「Honey Bee」の新色モデルは、同社が重視する「生活密着型」端末ラインアップの拡充が狙い。本年度第4四半期にはFeliCa対応端末も発売する計画だ。
1年ぶりとなるスマートフォンの新機種「WILLCOM 03」(シャープ製)は、国内スマートフォン市場を開拓した「W-ZERO3」シリーズの「集大成」として投入する。従来モデルはビジネス利用を意識したデザインだったが、「03」は鮮やかなカラーリングを採用したほか、電話帳機能を一般の端末と同様の使い勝手に改善するなど、一般ユーザーでも抵抗なくスマートフォンを活用できるように工夫した。
発表会では米Microsoftのビル・ゲイツ会長のビデオメッセージを披露。ゲイツ会長は「モバイルはいま大変面白い時期にさしかかっている。03の成功を確信している」と歓迎した。
次世代PHS「CORE」(Communication Of Revolution&Evolution)は来年春に東京の一部でスタートし、同年秋には大阪などの大都市圏にも拡大する計画。現行PHSと同様、16万局のマイクロセルネットワークを活用して都市部でも安定した通信を提供し、最終的には上り/下り最大100Mbps以上の通信速度を目標に掲げる。
サービス開始当初の速度は検討中だが、喜久川社長は「最高速で3Gに負けることがあったが、次世代PHSで払拭される。次はいかに普通のユーザーに使ってもらえるかが課題になる」と話す。
このため基地局にカメラやセンサーを設置し、自動車情報システムなどと連携させるサービスを検討。ワイヤレスブロードバンドサービスを、カーナビなどを通じて浸透させていく狙いだ。このほど約30社が参加する研究会を発足。参加企業などは27〜28日に開く「WILLCOM FORUM&EXPO」で紹介する予定だ。喜久川社長は「日本の携帯電話会社は垂直統合的だが、ウィルコムは今後もオープンに水平展開していく」と話していた。
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