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MIT、低コストを実現する25nm半導体製造技術を開発

» 2008年07月11日 07時39分 公開
[ITmedia]

 米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らは7月8日、新技術による25ナノメートル(nm)半導体製造に成功したと発表した。

 現在半導体製造に用いられているのは65nm製造技術。Intelが昨年45nm量産施設の稼働を開始し、2009年から32nm製造技術によるチップ製造を開始すると発表したばかりで、25nm製造技術が実現するのは、これまで2013年から2015年と予測されていた。

 MITは、これまで光リソグラフィによるナノスケールの半導体製造には不可欠とされてきたレジストや液浸リソグラフィ、高価なリソグラフィツールを用いない手法を開発したことで、コスト面でも大幅な削減が期待できるとしている。この技術が実用化されれば、これまで製造施設がないために見送られてきた、さまざまなナノテクノロジー関連の発明にも商用化の道が開ける可能性が高まるという。

 MITは、干渉リソグラフィ(IL)技術を発展させた走査ビーム干渉リソグラフィ(SBIL)を用い、独自に開発した「nanoruler」ツールを使って回路パターンを生成している。100MHzの音波を電子制御することで、レーザー光を回折、周波数偏移させ、パターン形成するというものだという。

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