趣味でネットサービスを作っている開発者が、サービスを運営するための会社を興そうと考えるのはどんなタイミングだろうか。Webブラウザ上で文字やイラストを手書きし、記事やコメントを投稿できる「手書きブログ」を運営するpipa.jpの川合和寛社長に聞いた。
手書きブログは昨年の11月末、川合社長が1人で開発した。今年の2月に運営起業pipa.jpを設立。5月には登録ユーザー数が10万を突破している。
――なぜ起業したのですか。
個人で手書きブログを始めたところ、ページビューの伸びが良く、個人の趣味の範囲で運営を続けていてはユーザーに円滑にサービスを提供できなくなることが明らかだったからです。サービスを継続的に提供するため、ネットサービスに特化した企業が必要と判断し、起業しました。
株式会社にしたのは、ほかの会社と業務提携しやすいのではと思ったからです。今後ユーザーにサービスを楽しんでもらうためには、ほかの企業との業務提携がポイントになってくるだろうと考えました。
――起業する際に一番苦労したことは。
経営の知識が不足していたことです。手書きブログを始める前から、常に起業を視野に入れ、MBA(経営学修士)を取得しようと考えていました。しかしMBAの受験勉強を始める前に手書きブログがブレイクしたため、知識を身につけることなく起業に至りました。
MBAの取得が最適かどうかは分かりませんが、起業する上で知っておくべき知識が足りず、今も苦労しています。世の中の社長さんは本当にすごいなと心から尊敬します。
――起業について家族は反対しましたか? 賛成しましたか?
賛成でした。いつかは起業するだろうと家族や親戚一同から諦められていた節があります。
――起業を決意してから、実際に起業するまでどれくらいの時間がかかりましたか。
2カ月ほどです。決意した翌日から起業のための行動を始めました。
――起業を決意してから、まず最初に何をやりましたか。
ネットに特化した独自の経営手法を編み出したいという思いで、起業や経営、経理に関する本を図書館で読みあさりました。
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