Appleは2008年第2四半期(4〜6月)にPC出荷台数を大幅に増やし、米国第3位のPCメーカーになった。米調査会社Gartnerが7月16日に報告した。
同四半期の世界PC出荷台数は前年同期比16%増の7190万台。経済情勢は不安定だったが、価格の下落もあって、引き続きモバイルPCの出荷台数が増えたという。
世界市場ではHewlett-Packard(HP)が首位を維持し、18.1%のシェアを獲得した。同社のPC出荷台数は、市場平均を上回る17.7%の伸びを見せた。2位はDellで、Acer、Lenovo、東芝が続く。
社名 | 2Q08出荷台数 | 2Q08市場シェア(%) | 2Q07出荷台数 | 2Q07市場シェア(%) | 出荷台数伸び率(%) |
---|---|---|---|---|---|
HP | 13,028 | 18.1 | 11,129 | 18.0 | 17.1 |
Dell | 11,204 | 15.6 | 9,190 | 14.8 | 21.9 |
Acer | 6,749 | 9.4 | 5,676 | 9.2 | 18.9 |
Lenovo | 5,580 | 7.8 | 4,888 | 7.9 | 14.2 |
東芝 | 3,137 | 4.4 | 2,428 | 3.9 | 29.2 |
その他 | 32,157 | 44.8 | 28,647 | 46.2 | 12.3 |
合計 | 71,855 | 100.0 | 61,957 | 100.0 | 16.0 |
資料:Gartner |
米国市場では、第2四半期のPC出荷台数は前年同期比4.2%増の1650万台。景気減速の中でも出荷台数が伸びたが、メーカーの値引きによるものとGartnerはみている。同四半期には小型ノートPCが米国市場に登場したが、まだ緒に就いたばかりであり、モバイルPC出荷台数に占める割合は3%未満という。
ベンダー別ではDellが引き続き1位で、31.9%のシェアを占めた。2位はHPで、3位にはAcerを抜いたAppleが躍り出た。Appleは同四半期、出荷台数を38.1%伸ばした。
社名 | 2Q08出荷台数 | 2Q08市場シェア(%) | 2Q07出荷台数 | 2Q07市場シェア(%) | 出荷台数伸び率(%) |
---|---|---|---|---|---|
Dell | 5,254 | 31.9 | 4,697 | 29.7 | 11.9 |
HP | 4,166 | 25.3 | 3,944 | 24.9 | 5.6 |
Apple | 1,397 | 8.5 | 1,011 | 6.4 | 38.1 |
Acer | 1,331 | 8.1 | 1,680 | 10.6 | -20.8 |
東芝 | 907 | 5.5 | 882 | 5.6 | 2.8 |
その他 | 3,437 | 20.8 | 3,607 | 22.8 | -4.7 |
合計 | 16,491 | 100.0 | 15,821 | 100.0 | 4.2 |
資料:Gartner |
このほかの地域では、EMEA(欧州、中東、アフリカ)で出荷台数が23.5%伸び、日本を除くアジア太平洋地域は18.1%増、ラテンアメリカは23.2%増、日本は8.2%増だった。日本では、企業向けPCの買い換え需要と5万円前後の小型ノートPCが成長要因になったという。
またこの日、米IDCもPC市場統計を発表。同社の調査では、第2四半期の世界PC出荷台数は前年同期比15.3%増となっている。モバイルPCへのシフトに加え、新製品の投入やベンダーの競争、積極的な価格設定が寄与したという。ただし「景気の圧力は高まっており、今後1年間、PC市場の成長率は低下する見込みだ」とIDCは述べている。
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