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携帯の電池残量を%で示す“インテリジェントな充電池” ドコモが開発中 ワイヤレスジャパン2008

» 2008年07月25日 12時40分 公開
[宮本真希,ITmedia]
画像 インテリジェント電池パックの機能を実装した基板。黒い電池パックとマイコンを組み合わせた

 電池の残量を1%刻みで表示したり、最適な充電のタイミングを教えてくれるという携帯電話向け充電システムの試作版を、NTTドコモが「ワイヤレスジャパン2008」(東京ビッグサイト、7月24日まで)で展示していた。1年後の実用化を目指している。

 ドコモがミツミ電機と共同開発中の携帯電話向けリチウムイオン充電池「インテリジェント電池パック」を利用したシステム。インテリジェント電池パックは、保護回路モジュールに電圧や電流、抵抗値や温度を計測できるマイコンを搭載した電池パックだ。

 携帯電話に専用アプリをインストールすると、電池パックのマイコンで計測したデータを元に、電池残量を1〜100%で表示する。現在の電池残量で可能な通話時間・メール数・カメラ撮影枚数・ワンセグ視聴時間なども確認できるほか、最適な充電タイミングを予測して教えてくれる。

 子どもの携帯の電池残量を親にメールで通知したり、携帯のGPS機能と連動して電池が切れそうになったら充電スポットを地図上で示す――といったことも可能だ。

 充電池の劣化の度合いを判定し、最適な取り替え時期を示す機能や、過電圧・過充電など、電池の異常を診断する機能も備えた。


画像 電池に異常がないか確認
画像 利用可能時間を表示
画像 充電スポットを地図に表示

 多機能化する携帯を快適・安全に使えるようにするため、開発しているという。「リチウムイオン電池は、電池の容量が多いほど不具合が発生した時の危険性が高まるため、容量を増やしにくいという事情がある。電池の劣化度などが診断でき、安全に利用できる環境が整えば、電池の容量も増やしやすくなるのでは」(説明員)

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