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画面の写真をジェスチャー操作 パナソニックの新技術CEATEC JAPAN 2008

» 2008年10月03日 07時00分 公開
[宮本真希,ITmedia]
画像 ジェスチャーだけで、画面の中の画像を回転させる

 写真が映し出されたディスプレイに向かって立ち、両手を突き出して左右に広げると写真が拡大、両手を中央に寄せると縮小する――こんなデモを「CEATEC JAPAN 2008」のパナソニックのブースで体験できる。ディスプレイに触れる必要はなく、空中で手を動かすだけでいい。

 新開発の「距離画像センサー」をディスプレイの上部に設置。人間の動きを認識し、動きに応じてディスプレイに表示している写真を変化させる。

 距離画像センサーからはLEDが照射されており、人や物に当たって返ってくる光を、センサーに搭載した特殊なCCDカメラで受信し、返ってくるまでにかかった時間を画素ごとに計測することで、人や物までの距離や形を認識するという。

 写真の拡大・縮小のほか、例えば、ディスプレイに向かって両手を突き出した状態から、右手を少し上に、左手を少し下に動かすと、写真が反時計回りに回転する。別の写真に切り替えるのも手のジェスチャーだけでOK。物をつかみ取るのように指を丸めると、写真をディスプレイの端に移動させて、次の写真に切り替えられる。

画像 物をつかみ取るように手を動かすと、写真をディスプレイの端に移動し、次の写真に切り替わる

 記者も体験してみた。手を早く動かしすぎると認識されないこともあったが、ゆっくり動かすと、ディスプレイの写真はスムーズに拡大・縮小したり、回転したりした。ディスプレイに触れずに操作できるのはまるでSF映画のワンシーンのようで楽しい。

 距離画像センサーをロボットに搭載し、障害物までの距離や形を認識て障害物を避けられるようにしたり、部屋の天井に備え付け、部屋の中にいる人の数や背の高さを判断し防犯に役立てるといった利用法を想定している。来年には実用化する予定だ。

 CEATECでは日立製作所も、人の動きでテレビを操作するというデモを展示していた(身ぶり、手ぶり、テレビ)。

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