BCNの調査によると、10月の薄型テレビの販売額は前年同月比1.8%減と、1年5カ月ぶりに前年を割り込んだ。「金融不況がデジタル家電需要にも影を落とし始めた」としている。PCは低価格ミニノートが好調で販売台数は増えたが、単価下落で販売額は減少している。
薄型テレビの販売台数は前年同月比11%増えたが、販売額は同1.8%減。液晶の販売額は同0.4%減、プラズマは同9.1%減とプラズマの販売額低下が激しい。
特に大型テレビが不調だ。50型以上の販売台数は同3%増と伸び悩み、販売額は同11.4%減と2カ月連続で2ケタ減となった。「大型テレビの不振は、金融不況がデジタル家電需要にも影を落とし始めた先触れとみられる」と同社は分析している。
薄型テレビの販売額が前年を割るのは昨年5月以来。前回はワールドカップ需要の反動によるもので、一時的な現象だったという。
PCは低価格ミニノートが需要をけん引。販売台数は同29.2%増と3カ月連続で2ケタ増となった。だが単価はこの1年で23%下落し、販売額は前年同月比0.3%減だった。
ノートPCのタイプ別台数構成比は、ミニノートが前年同月の1.9%から25%に拡大した。「ノートPCの中心であるA4モデル(単価11.7万円)の市場を、5万円前後の低価格PCが切り崩す展開も現実味を帯びてきた」としている。
ミニノートのメーカー別販売台数シェアは、日本エイサーが39.4%、ASUSが38%、エムエスアイコンピュータージャパンが5.3%、日本ヒューレット・パッカードが4.8%、工人舎が4.4%、オンキヨーが4.1%となっている。
PC全体のメーカー別シェアでは、NECが15.7%、富士通が15.6%、ソニーが14.1%、東芝が12.3%、日本エイサーが10.2%、ASUSが7.5%、ゲートウェイが6.2%、アップルが5.7%となっている。
Blu-ray Disc(BD)とDVDを合わせたレコーダーの販売台数は前年同月比15.8%増、販売額は同32.4%増と2けた成長が続いており、年末商戦でも勢いを維持する見通しだ。レコーダー全体のうちBDのシェアは、金額ベースで65%、台数ベースで47%に拡大した。BDレコーダーの平均単価は10万5000円と1年で25%下落し「本格普及期に入った」としている。
BDレコーダーのメーカー別台数シェアは、パナソニックが38.9%、ソニーが31.2%、シャープが28.4%、三菱電機が1.3%となっている。
デジタルカメラは販売台数が前年同期比0.5%減、販売額が同7.3%減とそれぞれ前年割れだった。コンパクトは販売台数が同2.5%減、販売額が同14.6%減だが、一眼レフは販売台数が同24.9%増、販売額が同20.3%増と伸びている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR