スクウェア・エニックスは12月10日、ニンテンドーDS向けRPG「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」を2009年3月28日に発売すると発表した。価格は5980円。都内で開かれた発表会では、ドラクエシリーズの生みの親・堀井雄二さんが登場し、10作目となる「X」(テン)をWii向けに開発する方針を明らかに。任天堂の岩田聡社長も登場し、ドラクエの海外展開をサポートしていく考えを明らかにした。
ドラクエのナンバリングタイトルとしては初めてのニンテンドーDSタイトル。シナリオは堀井雄二さん、キャラクターデザインは鳥山明さん、音楽はすぎやまこういちさん、開発はレベルファイブと、累計488万本を出荷した前作「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」(PS2)と同じスタッフで制作する。
DSならではのワイヤレス通信機能を生かし、友達などと一緒に冒険を進めることが可能。キャラクターのカスタマイズ機能が充実しており、顔や体型、髪型の設定も可能。豊富な装備や職業、仲間キャラクターを選び、自分だけのキャラクターとパーティーで冒険を進めることができる。
発表会に出席した堀井さんは、通信機能を使ってほかのユーザーを自分の“世界”に招く機能を紹介。音楽担当のすぎやまこういちさん、キャラクターデザイン担当の鳥山明さんのキャラと出会うと、あらかじめ設定した自動応答コメントが表示される様子を披露していた。
堀井さんによると「開発は終盤に差し掛かっていて、調整をしながら完成度を高めている段階」。その上で「次の新しい作品の構想を練ろうかなと。携帯型ときて、次はWiiくらいがいいのかな……とか言っちゃっていいのかな」と爆弾発言? が飛び出すと、ドラクエシリーズの三宅有エグゼクティブプロデューサーが苦笑しながらこれを認めてしまう一幕も。
続いて登場した任天堂の岩田社長は「DS向けのIXがほぼ完成して発売日も決まり、XについてもWii向けに開発を進めるということで、ありがとうございます」と、ドラクエのナンバリングタイトルが2作続けて任天堂プラットフォームから登場することに感謝した。
岩田社長は「私たちハードメーカーがソフトメーカーと仕事をする上で重要視していることは、ソフトメーカーがソフトを出す時に、勢いのある市場を作って維持すること。DSは今年前半は元気がなく、堀井さんたちに気をもませてしまったかもしれないが、後半は『ドラクエV』やDSiの登場で昨年を上回る勢いで推移している。私たちの使命は、この勢いを維持して3月の『IX』発売日を迎えること」と話した。
その上で「2つのことを実現したい。1つは、活況を呈している欧米に負けないくらいの市場をドラクエとともに日本で作ること。もう1つは、タッグを組んでドラクエを海外で普及させていきたい。日本でしか売れないだろうと思っていた『脳トレ』シリーズだが、海外のほうが累計本数は2倍になった。日本を代表するゲームであるドラクエを1人でも多くの人に知ってほしい」と、国内外でドラクエをヒットさせるためにサポートを惜しまない考えを表明した。
スクウェア・エニックスの和田洋一社長は「IXの発売日が決定した。会社代表としてもどれだけこの日を望んだことか……あーよかった!」と喜んだ。「今のゲームは難しそうだと腰が引けている人もいるかもしれないが、IXは心の底から安心して楽しめるゲームになっていて、それは昔から変わらない。IXは決して裏切ることのない、安心して遊べるゲームだ」と、ゲームから遠ざかっている人にも遊んでもらえることを期待していた。
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