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ファイル共有ソフトの「現在利用者」、1割超える──ACCSなど調査

» 2008年12月12日 17時58分 公開
[ITmedia]

 コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)などが実施したファイル共有ソフト利用実態調査によると、調査した9月時点で、ファイル共有ソフトを過去1年間に使ったことがある「現在利用者」の割合が10.3%となり、6年前の調査開始以来初めて1割を超えた。

 9月18〜26日に実施したWebアンケート(2万189サンプル)と、Winny、Share、Gnutellaの各ネットワークを9月19日午後5時から24時間クロールした結果をまとめた。

 過去1年間に利用した経験のある現在利用者は、前年の9.6%から0.7ポイント増え、1割を超えた。調査開始時の02年から06年までは2〜3%台で推移してきたが、増加傾向にある。

 現在利用者の利用ソフトはWinnyが28.4%で最多。Limewireが18.3%、Cabosが15.1%、WinMXが10.3%、Shareが10.2%だった。

 ファイル共有は現在利用者の35.0%が経験。調査時点でも共有経験者の95.3%がファイルを共有できる状態にしていると回答した。ファイルのジャンルは音楽関連が75.8%と多く、映像関連が49.5%、ソフトウェア11.9%、写真・画像関連が9.2%、書籍関連が7.4%だった。

 現在利用者は、ファイル共有ソフトの利用によって35.6%が「CDの購入が減った」、34.5%が「レンタルショップでCDやDVD、ビデオを借りる機会が減った」などと答えていた。現在利用者のうち、42.1%はファイル共有ソフトを「よほどのことがない限り今後も継続利用したい」としている。

ノード数はShare、ファイル数はWinnyが多い

 クローリング調査では、Winnyノードは約18万台を収集。全体では約19万台と推定した。ファイルは約530万件を収集し、全体では約600万件と推定。流通するファイル全体の47.59%が著作物だと推定され、そのうち権利の対象であり、無許諾で送信されていると推定されるものが96.7%を占めているという。

 Shareノードは約20万台を収集し、全体は約21〜22万台と推定。ファイルは約71万件を収集し、全体は約75〜80万件と推定した。そのうち著作物と推定されるものが55.52%を占め、権利の対象であり無許諾で送信されていると推定されるものが97.0%を占めるとしている。

 Winny、Shareとも9割以上のノードが日本国内のIPアドレスだった。Gnutellaノードは54.93%がアメリカのIPで、日本国内のIPは2.26%だった。

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