今からちょうど1週間前の10月21日、サンフランシスコで開催されたWeb 2.0 Summitにおいて、米MicrosoftとGoogleはそれぞれマイクロブログサービスTwitterへの投稿(つぶやき)をインデックス化して検索結果に取り込むという提携合意を発表した。
Microsoftは早速、Twitterへの投稿をリアルタイムでインデックス化するためのBing Twitterサイトを始動させた。負けじとばかり、Googleも向こう数カ月以内に検索結果ページにTwitterのコンテンツを統合すると発表した。一方、Yahoo!はリアルタイム検索をめぐり新興企業OneRiotと提携中とされている。
eWEEK編集部は先ごろ、Microsoftの検索エンジンBingが市場シェアを拡大しているとの記事で、「Twitterの投稿をインデックス化することでMicrosoftはBingのシェアを拡大できるだろう」と指摘したが、これに対し、ある読者から次のようなコメントが寄せられた。「Twitterのフィードをインデックス化しても、検索エンジンのシェアが増えることにはならないだろう。既に利用しているユーザーにとって、検索の利便性が高まるということにはなるだろうが」
そうなのだろうか? eWEEK編集部はこのコメントに考えさせられた。もしMicrosoftがTwitter検索を「より多くのユーザーにBingを使って検索してもらうためのサービス」として認識しているのでないならば、なぜ同社はわざわざTwitterにお金を支払ってまでそのコンテンツを手に入れようとするのだろう? eWEEK編集部はこの分野のさまざまな専門家に意見を聞いた結果、「この問題についてはまだ結論が出ていないのだ」ということを理解した。
Search Engine Landの編集長で検索業界の権威であるダニー・サリバン氏はeWEEK編集部の質問に対し、次のように語った。「Twitter検索によって少しはBingのユーザーが増えるかもしれないが、Bingの人気を一気に押し上げることにはならないだろう。確かに、あると便利な機能だし、それなりに有用なデータを提供してくれるのだろうが、たとえそうだとしても、Twitterはそれほどのキラーアプリケーションとは思えない」
またAltimeter Groupの創業者シャーリーン・リー氏は次のように指摘する。「Twitterが統合されればBingはより優れた検索エンジンになり、Twitterのデータを加味することでWeb検索結果全般に微調整を加えることもできる。例えば、あるページへのリンクが多数のTwitter投稿に含まれているなら、それを一般の検索結果でもリアルタイムで目立たせるといった具合だ」
さらにeWEEK編集部はリアルタイム検索の新興企業CollectaのCEO、ゲリー・キャンベル氏にも話を聞いた。Collectaは数カ月前からTwitter投稿のリアルタイム検索を提供している。
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