Motorolaのスマートフォン「DROID」の登場で、GoogleのAndroidは正式に「モバイルプラットフォームの地図」に載った。Android端末はしばらく前から存在はしていたが、スマートフォンを買う人はその存在やそれらの端末がもたらす価値をほとんど知らなかった。ほぼ無名の存在だったのだ。
だが、もうそんなことはない。多くの推算では、DROIDは発売された最初の週に25万台売れたという。これまでで最も初速のいいAndroid携帯というだけでなく、Motorolaは、同製品は年内に100万台売れるとしている。
これは並大抵のことではない。iPhoneは依然として市場で一人勝ちの状態だが、DROIDはスマートフォン分野に新たな時代の幕を開けた。使えるタッチスクリーンデバイスはもはやiPhoneだけではない。DROIDの助けを得て、Googleのモバイルプラットフォームは今やメインストリームのユーザーの目の前にたどり着いた。一般ユーザーからの知名度も上がっている。iPhoneほどモバイル市場で人気と実力があっても、Androidは止められない。その理由を以下に挙げる。
DROID、MyTouch 3Gなど幾つかのAndroid端末には、ほかのタッチスクリーンデバイスにはないものがある。デザインのよさだ。DROIDをちょっと見れば、このデバイスについて知るべきことの大半は分かる。この端末は今のモバイルユーザーが求める美しいデザインの要件を満たしている。しゃれた仕上がり、タッチスクリーンより正確にタイピングできる物理キーボード、大きく鮮やかなディスプレイ。これが美だ。消費者はそれを分かっている。
iPhoneは群を抜いているかもしれないが、1社のキャリアが独占供給している1つの端末でしかない。Androidはまったく違う。Googleはハードウェア事業には踏み込まず、ソフトをベンダーに提供することにした。だからAndroidは複数のキャリアから複数のデバイスが出ているのだ。いずれこのことが、Googleが市場シェアを伸ばす後押しになるかもしれない。一方、AppleはiPhoneで1社のキャリアから販売するモデルを継続するだろう。
iPhoneがここまで成功した大きな理由の1つはアプリだ。App Storeには10万種類を超えるアプリがあり、サードパーティー製ソフトの数ではトップだ。だがGoogleのAndroidプラットフォームは2番手につけている。アプリの種類はiPhoneに比べればわずかかもしれないが、増えてきている。それにAndroid端末を選ぶ消費者が増えれば、開発者はAndroidにアプリを移植するはずだ。遅かれ早かれ、Android Marketのアプリはかなり増えるだろう。
BlackBerry Tourのような従来型の端末もまだよく売れているが、顧客が新しい携帯を探すときに目立つのはタッチスクリーンデバイスだ。iPhoneのように、Android端末はそこを押さえている。DROIDやほかの幾つかのAndroid端末は、反応のいいタッチスクリーンを搭載している。反応は速いし、ジェスチャーも簡単にできる。たいていの場合、ほかのタッチスクリーンデバイスの多く(ただしiPhoneは除く)よりも使い心地がいい。これは顧客にとって重要だ。
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