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JASRAC徴収額、下げ幅過去最大に YouTube、ニコ動など「動画ストリーム」は4割増

» 2010年05月19日 16時47分 公開
[ITmedia]
画像 会見資料より

 日本音楽著作権協会(JASRAC)が5月19日に発表した2009年度の楽曲使用料は、前年度比3.1%減の1094億円と2年連続で減少し、下げ幅は過去最大だった。ネット配信からの収入は増えたが、CDや放送局からの収入減を補いきれなかった。

 音楽CDを含む「オーディオディスク」は17.4%減の169億円。徴収額の最大シェアを占める「放送等」は、景気低迷の影響などを受け、2.1%減の272億円だった。


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 ネット配信関連では、着メロや着うたの徴収額が減ったが、着うたフルが前年度並みを維持。PC向けダウンロード、ストリーミング配信は増加した。

 PC向けダウンロード、着うたフル含む「ダウンロード配信」は18.2%増の51億円、YouTubeやニコニコ動画、GyaOなど約20サイトからの徴収を含む「動画等ストリーム」は43.8%増の7億円に伸びている。

 私的録音補償金は35.5%減の1億円、私的録画補償金は1.5%増の2億円。「録音補償金は新たな機器の指定がないため減り続けている。録画補償金はBlu-ray Disc機器の指定で増えた」(JASRACの菅原瑞夫常務理事)

 加藤衛理事長は、「オーディオパッケージを除けば、音楽市場はシュリンクしている訳ではない。ネット上の著作権管理の仕組みを世界に先駆けて整備していきたい」と話している。

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