米Googleは11月5日(現地時間)、米Facebookが保有するデータの可搬性をより高めさせようとする動きに出た。Gmailの連絡先データをFacebookが自動的にインポートできないようにしたのだ。
Googleは、同社のデータ自由化プログラム「Data Liberation Front」の一環として、ユーザーがGoogleのサービスで生成したデータを別のWebサイトに転送することを許可している。
同社はまた、「Google Contacts Data API」により、Facebookのような企業がGmailユーザーの連絡先データを入手することを許可している。ユーザーはこの機能により、ソーシャルネットワーク上で新たなアカウントを作成した際、連絡先を簡単に追加できる。
ユーザーは、Facebookでのアカウント作成プロセスでGmailのユーザー名とパスワードを入力するだけで、手動で連絡先をインポートする手間を省くことができる。
だが、Facebook側はもっと厳格に連絡先情報を保護している。同社は、エンドユーザーのプライバシーを守るという理由で、ユーザーがほかのWebサイトに連絡先データを自由にエクスポートすることを禁じている。その代わりに、同社は米Microsoftおよび米Yahoo!と個別に契約を結び、Microsoft Live HotmailとYahoo! MailのユーザーにはFacebookの連絡先データをインポートすることを許可している。
これを受けて、Googleは11月4日にGoogle Contacts Data APIの利用規約を変更し、Facebookその他の企業が自動的にGmailの連絡先データを取り込めないようにした。
Googleは、そうした企業が連絡先を含む自社のデータをエクスポートできるようにしている場合に限り、ユーザーがGoogleのデータをエクスポートできるようAPIを変更することを許可する。
つまり、Googleは連絡先データの交換を求めているのだ。Googleの広報担当者は、FacebookのようなWebサイトはユーザーが連絡先情報を簡単にインポート/エクスポートできないようにすることでユーザーを“データの袋小路”に置き去りにすると指摘し、eWEEKに次のように語った。
いったん連絡先データをFacebookのようなサービスにインポートしたら、ユーザーは事実上囲い込まれてしまう。ユーザーが見過ごしがちなこの事実を反映し、われわれはアプローチを少し変更することにした。
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