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楽天、クレジットカード事業を再構築 カード子会社譲渡、損失1000億円計上

» 2011年06月02日 19時43分 公開
[ITmedia]

 楽天は6月2日、クレジットカード事業を再構築し、子会社の楽天KCを譲渡すると発表した。「楽天カード」関連事業は残し、子会社に引き継ぐ。楽天は子会社売却損など連結で約1000億円の損失を計上する見通しで、今期(2011年12月期)は最終赤字に転落する可能性があるとしている。

 規制強化が進んだ貸金業法への対応など、クレジットカード事業を取り巻く環境変化を考慮し、楽天カード事業に集中する一方、それ以外のクレジットカード事業は再構築に踏み切る。

 楽天KCの楽天カード関連事業は分割し、子会社の楽天クレジットに8月1日付けで吸収させる。楽天KCは、中堅ノンバンクのJトラストに約45億円で譲渡し、楽天KCに対する貸付金など債権370億円も同額でJトラストに売却する。一方、楽天KCに対する債権のうち130億円を放棄する。楽天KCは「KCカード」に社名変更する。

 損失は4〜6月期に計上する予定。「当社の前期と同等の営業利益などの水準を前提とした場合でも、個別・連結業績とも、当期純損失となる可能性がある」としているが、現時点でははっきりとした見通しはたっていないという。

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